脳内議事録

「おい、ハゲ!」 教育とはいったい何なのか

「おい、ハゲー!」

昼休みの体育館にその声は響いた。

当時、私は小学6年生。 昼休み、担任の先生含むクラスのみんなでバスケットボールで遊んでいた。

冒頭の言葉は、バスケで凡ミスをした先生に向けて、同級生のI君が言い放った言葉である。

ほんの一瞬、場が静まり返った後、どっと笑いが起こった。

いじりといじめ

文字面では悪口以外の何ものでもないが、いわゆる「いじり」「つっこみ」であったように思えた。

みんなは、テレビで流れる芸人のようなそれを見て笑ったのであって、決して先生を蔑んでいたわけではない。というか、私はその場に偶然居合わせ、単に面白かったから笑った。それ以上でもそれ以下でもない。

帰りのホームルーム

帰りのホームルームで、先生は「おい、ハゲー!」の件について触れた。
というか、お怒りだった。

具体的なセリフは覚えていないが、「人を傷つけるようなことを言ってはいけない」というようなスピーチだったと思う。

先生はすごい。自分のことをケーススタディにして、子どもを指導できるメンタルを私は持ち合わせていない。

たとえば、後輩にご飯をおごったとする。礼を言わなかった後輩に対して「先輩におごってもらったときは、きちんとお礼を言わないとダメだよ」などと口が裂けても言えない。先生はすごい。

「おい、ハゲー!」

あの言葉に対し、もし自分が先生の立場だったらどのような対応をしただろうか。

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認識の解像度を上げるための思索の旅の記録です。エッセイ、トーク、音楽などさまざまなかたちで頭の中を晒しています。…本音は傷つく、高くつく。

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