個性と普遍化
こんにちは。イシカワです。
早速ですがまたデニムです。それくらい今期はデニムが来ている、なんてことではなくて、たまたま良いと思えるデニムを多く仕入れている、という事です。
「TANAKA」です。このブランドの洋服を見て、着ると何故か凄くワクワクします。今ブログを書いてみて、改めてその意味を理解しました。僕みたいな若手が興奮できるアプローチ。広い視野を持ってこれからも沢山ファッションしていきます。では。
TANAKA
THE WIDE JEAN TROUSERS
COLOR: bleach blue
SIZE: 27 , 29
PRICE : ¥38,500-
ニューヨークを拠点に活動されている「TANAKA」。まず届いて段ボールを開けて物を見た時に思ったのは、何か洗練された完成度でした。今回ご紹介するのは1型のみですが、ストレートやローライズフレアなど90年代を感じられるアイテム達も届いています。
ヨウジヤマモトとユニクロという異色の経歴を持つタナカさん。ヨウジで培ったクリエイションの力は、今タナカさんの服作りのベースを形成してくれているとのこと。そしてそこから10年以上在籍したユニクロでは、ウィメンズラインのリーダー的な立場で全体を纏める仕事をしたり、上海やニューヨークでの海外ブランドとのコラボレーションに携わり、ユニクロの経験だけでなく現地で過ごす生活から得たインスピレーションをもとに今の「TANAKA」を作り上げています。ニューヨークを拠点にすることで、自分の中のクリエイティブな部分がより開花され、デザイナーとして生きる道を決められたとのこと。インポートブランドの様な空気感を放つTANAKAのアイテムは古着が好きなタナカさんの培ってきたバックグラウンドに起因しています。そのバックグラウンド、前職で培ったものを生産に生かしたり。
今回ご紹介に挙げるのは本格的なコットン100%のカイハラ社デニムを使用したデザインワイドジーンズ。
カイハラデニムと言えば、国内シェアは約50%。街中で見かけるジーンズの2本に1本は、カイハラが製造したデニム生地を使用している計算になります。海外展開にも早くから力を入れており、1960年代から中東に絣生地を輸出。長年にわたり培ってきたグローバルな感覚を生かし、現在ではデニム生地を約30カ国に輸出するなど世界シェアの拡大をつづけ、デニムのトップブランドとして世界から認められている日本最大のブランドです。
洋服に対しての価値観は勿論、人それぞれ。ユニクロが擁しているこのカイハラデニムは間違いなく世界トップクラスのクオリティ。ヴィンテージが好き、デザイナーズが好き、色々あると思いますが、物の良さを図る基準はそれぞれで無限大。だからこそパッキンを開けた時の物のクオリティから感じた感動は、真っ直ぐに僕の心を鷲掴みにしてくれました。これができること、それが普通ではないんです。この異色の経歴のタナカさんだから出来るバックグラウンドに生産。ニューヨークを感じながら、間違いのない世界最高峰のクオリティを体感できます。
この"WIDE JEANS TROUSER"は、トラウザーとしてのディティールを持ち合わせながら折り返してローウェストでも履ける新しい解釈のデザイン。イメージが必要というよりもこのデニムの完成度に全てが詰まっている。更には類を見ない本格的なビンテージ加工に加え、TANAKAらしいスペシャルにデザインされたブリーチデザインウォッシュは未だ目にしてこなかった新しいブルーカラーを生み出しています。あくまで古着が基盤にある方だからこそ、この生産背景やバックグラウンドをもってしてこのような新感覚をくれる。フェミニンを感じる破れ位置や具合も堪らない。少しメンズからすると難しいポイントかもしれませんが、そこは「履きこなす」を楽しめるポイント。
今までの100年とこれからの100年、時代を作るのは僕たち含め今生きる人全員です。この気鋭さを自分のファッションに投影してみてください。明日色々作業でお店居てます。何人か連絡頂いてますがイシカワに会いたくなった方は是非連絡下さい。夜まで開けてます。
イシカワ