農作業には贅沢なアウター
農夫、漁業、配達員、清掃員、、などなど。
なんだっていつの時代だって、こんなワークマンたちは時代を陰で支えて来たに違いない。人が生活するために活躍してくれている人は沢山います。今の時代もそう。
そんな人たちにリスペクトを込めながら、リアルなディテールや意味合いを、良い意味で面白く解釈し、現代風にアプローチして新しい物を作り上げている、こんなワーク系が好きな素晴らしいブランド様も多いように感じます。
Gorschもその類ですが、一線の超え方がやはり独特すぎて面白い。
「農園では屋外作業がほとんどです。剪定作業が主な冬は、厳しい寒さの中作業する必要があります。このコートを着れば辛い作業も難なくこなすことができるでしょう。」
いや、まあそうかもしれません。
が、流石に贅沢が過ぎる気がしますね。自分が現代であろうが、過去の人間であろうが、コレを理解した上ではきっと贅沢過ぎて着れない。
とはいえ、その面白いと感じる様々な部分に目を付けて、現代的に解釈を変えながら、
「今着たい格好いい最高のアウター」
へと変容させるこのブランドは、
やはり個人的に”最高に最強”だと感じます。(少し遅れた納期のお陰で、きっと吟味できる一番最後のデリバリーとなった。選べなかったアウター問題を解決できそうですね。)
一番目に留まるであろうフード。そしてアルパカの贅沢に配されたボア。
この深いフードの縁にボアをつけたことで、あくまで作業ベース。暖かさを確保することははもちろん、どんな葡萄農夫たちの頭と身体も雪から守ります。
裏地にも起毛した生地を添え、表地のウールと相まって体温を外に逃しません。暖かさはこれにて一定ライン保証できる。
細かな所ですが、ハンドウォームポケットをかなり高めの胸元につけています。入れづらい理由は、やはり作業ベースだから。四角ポケットをフロントに配することで、モノを入れるキャパを増やしつつ、ハンドウォームも出来る2面性を確保しています。
そしてアームには軍モノのディテールでもよく見かける、肘周りのタックを作り、作業をより一層しやすく、快適なモノ作りへと昇華している。
そんな作業ベースながらも、モノ作りに妥協はしません。あくまで現代を彩るコートです。素材感や表情が如何に肝心であるか、そこはGorsch、やはりさすが。最高の雰囲気とファブリックをもってきました。
何と言っても色の組み合わせが至極美しい、流れるような最高のヘリンボーン。ロマンが詰まっています。男心をくすぐる感触がありながら、美しさも兼ね備えたワークコート。これはきっとGorschにしか作れない逸品でしょう。
ウール100%の柄による奥行きのあるテクスチャーに、かなり程よい厚みなので、暖かくそして動きやすい。この素敵な良いパターンにしっかり応えてくれる生地なので、あくまで作業着として提案するこのアイテムも、何故か他のアウターに顔負けしない、素晴らしく上品な仕上がりになりました。上記でも書きましたが、ボア部分は、エントレフィーノベスト同様のアルパカ50%、ウール50%の比較的厚みのあるものを使用。快適かつ存在感ある、明らかに他にない仕上がり。
最後の最後に、とてつもないアウターが降臨しました。
コレを待っていたのかもしれない。
そう感じるくらいアウター難民だった方は、
今期最大の相棒にいかがですか。
何よりも軽快に、高揚感をもって、
作業もしながら、素敵な冬にしてくれます。
機敏な贅沢作業コート、
今しか見てもらえませんよ。
週末からのカバンの受注会、そして靭でのWAGAMAMAイベントと共に是非。
イシカワ