オーネット・コールマンのレコード 18 「サイエンス・フィクション」 The recordings of Ornette Coleman No.18 "Science Fiction"
オーネットのコロムビアでのアルバム2枚の内1枚。さすがメジャーレーベルだけあって予算はあったようで、日数もメンツも豊富。まずは以下にトラックとクレジット。(いつもより長いです)
Tracklist
A1 What Reason Could I Give 3:01
Alto Saxophone – Ornette Coleman Bass – Charlie Haden Drums – Billy Higgins, Ed Blackwell Tenor Saxophone – Dewey Redman Trumpet – Carmon Fornarotto*, Gerard Schwarg* Vocals – Asha Puthli
A2 Civilization Day 6:02 A3 Street Woman 5:45
Alto Saxophone – Ornette ColemanBass – Charlie HadenDrums – Billy Higgins Trumpet [Pocket] – Don Cherry
A4 Science Fiction 5:05
Alto Saxophone – Ornette Coleman Bass – Charlie Haden Drums – Billy Higgins, Ed Blackwell Tenor Saxophone – Dewey Redman Trumpet – Bobby Bradford Trumpet [Pocket] – Don Cherry Voice [Poet] – David Henderson
B1 Rock The Clock 4:52
Bass – Charlie Haden Drums – Ed Blackwell Tenor Saxophone, Musette – Dewey Redman Trumpet, Violin – Ornette Coleman
B2 All My Life 4:00
Alto Saxophone – Ornette Coleman Bass – Charlie Haden Drums – Billy Higgins, Ed Blackwell Tenor Saxophone – Dewey Redman Trumpet – Carmon Fornarotto*, Gerard Schwarg* Vocals – Asha Puthli
B3 Law Years 5:29
Alto Saxophone – Ornette Coleman Bass – Charlie HadenDrums – Ed Blackwell Tenor Saxophone – Dewey Redman Trumpet – Bobby Bradford
B4 The Jungle Is A Skyscraper 5:25
Alto Saxophone – Ornette ColemanBass – Charlie HadenDrums – Ed BlackwellTenor Saxophone – Dewey RedmanTrumpet – Bobby Bradford
Credits
Engineer – Stan Tonkel
Mixed By – Russ Payne
さて、息子をドラマーに据えたインパルスの2枚の後、何故か大メジャー、コロムビアと契約。このアルバムと「アメリカの空」をコロムビアに残すわけだが、どちらも名盤。実力のあるアーティストに良い制作環境がそろうと、良い結果が出るお手本のような事例である。
初期は自身作曲の作品集的なアルバムが続き、途中からどうもセッションの記録のようになっていったきらいのあるレコーディング・アーティストとしてのオーネットであったが、ここでは、上述の環境を活かし、アルバムをトータルに作品として構成しようとしている。
このあたりは、コンセプト・アルバム流行りのロックやプログレからの影響があったのではないか?少なくともプロデューサー・レベルはそのような頭があったに違いないと思うし、この作品に関してはオーソドックスなジャズ・ファンよりはよほどプログレ・ファンやロック・ファンの方が理解する内容に思う。
メンツ的にはかつてのカルテット・メンバー、チェリー、ヘイデン、ブラックウェル、ヒギンズが参加。そこにレッドマンがプラスされ、インド人歌手Puthliが2曲参加(なんとなく狙いはわかるが..)。ブラック・アーツ・ムーブメントの創始者の一人でサン・ラにも詩を提供しているデヴィッド・ヘンダーソン(ジミヘンの伝記も書いているそうだ。)が表題曲に参加している。
この作品の出た72年は他にアーチー・シェップの「アッティカ・ブルース」であったり、ファラオ・サンダースの「ブラック・ユニティー」であったり、この時期らしいテーマを持った、アルバムとしてのトータリティを重視した作品が多く出ている。Jazzも組曲であったり、アルバムのトータリティであったりを意識する時代となったのである。
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