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チャールズ・タイラー 「チャールズ・タイラー・アンサンブル」 "Charles Tyler Ensemble" & "Eastern Man Alone"
Tracklist
A1 Strange Uhuru A2 Lacy's Out East
B1 Three Spirits B2 Black Mysticism
Credit
Alto Saxophone – Charles Tyler
Cello – Joe Friedman*
Vibraphone [Orchestra Vibes] – Charles Moffet*
Bass – Henry Grimes
Drums – Ronald Jackson*
Engineer – Richard L. Alderson*
Recorded : February 4, 1966
チャールズ・タイラーはアルバート・アイラーのクリーヴランド仲間で、65年からアイラーのグループに所属。"Bells"と"Spirits Rejoice"でその演奏を聴くことができる。そんな中、ESPのバーナード・ストールマンがオファーし、初リーダーアルバムである本作が録音された。66年2月である。
このアルバムの参加メンバーのうち、ロナルド・シャノン・ジャクソンとジョエル・フリードマンがこのアルバムと前後してアイラーのグループにも参加するのだが、推察するにアイラーはこのアルバムのA1 "Strange Uhuru"のドラムレスの弦楽をバックにしたタイラーの演奏に感化され、例えば"In Greenwich Village"の”For John Coltrane"のようなメンバー構成を思いついたのではないか、と推察する。
オーネットのチャパカ組曲が65年で、多分その前からオーネットは弦楽との共演に取り組み、自らもヴァイオリンを弾くようになっているから、チャールズ・タイラーはそのあたりが頭にあったのかもしれない。
B1のゴーストの変奏のようなメロディーを持つ”Three Spirits”、これもアイラーの"The Wizard"のような B2 "Black Mysticism"などアイラーの影響を色濃く感じるし、多分ESPのストールマンの期待もそういうことだったのだと思う。ただ、全般的にチェロのジョエル・フリードマンの存在が目立ち、そこがアンサンブルとしての独自性となり、この作品を特徴づけている。
タイラーは次作の"Eastern Man Alone"もチェロ+ベース2本でドラムレスという編成で録音していて、アイラー周辺の弦楽への指向を表現する内容となっていると思う。