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ウォルト・ディッカーソン 「ディヴァイン・ジェミニ」 Walt Dickerson & Richard Davis "Divine Gemini"
Tracklist
A1 Lucille 12:30 A2 Divine Gemini 4:02
B1 Always Positive 3:49 B2 Her Intuition 14:23
Credits
Bass – Richard Davis
Vibraphone – Walt Dickerson
Producer – Nils Winter
Recorded By – Elvin Campbell
Recorded At - C.I.Recording Inc.,February 9, 1977 New York
ディッカーソンのスティープル・チェイスでの2作目はリチャード・デイヴィスとのデュオ。
ジャケットの裏面にインタビューが載っているのだが赤字にグリーンがかったグレーでとても読みにくい。それによると本作は母なるもの、父なるもの、の関係性や社会構造におけるその重要性などをテーマにしているとのことで、タイトルは「神聖な双(つい)」といったことのようである。
ディッカーソンはその他にもインプロビゼーションのあり方など語っていて、「自分が創造的な力の唯一の乗り物であることを自覚するところから、アーティストは彼のアートにアプローチする」「創造主の一人(the one of the Creator)がパフォーマンスの間、私を通り過ぎる、創造に関係ない他のプロセスはその間、全て否定される(is negrected)」etc.. ちなみに2つ目は「このアルバムはその当時のあなたの周囲のフォース全ての結果なのですね。」という質問に対して「それはそうだが、一番大切なのは...」と切り出した答えだ。
スピリチャルな力と音楽の関係を語る音楽家は多いが、彼も当時その流れの上で自己のパフォーマンスを語っている。
相方のリチャード・デイヴィスはこの当時はポップスのフィールドにもその活動の範囲を広げ、ポール・サイモンやローラ・ニーロなどシンガーソング・ライター系の作品にも参加していたりする時代だ。その後は大学で教えるようになり、ウィリアム・パーカーは彼の教え子なのだという。
作品はデュオというフォーマットが要請する、音への強い集中を感じる作品で、個人的にはメディテーション用に重宝している。