見出し画像

ドン・チェリー 3 「フェア・イズ・ブルックリン?」 Don Cherry "Where Is Brooklyn?"

Tracklist
A1 Awake Nu 6:55   A2 Taste Maker 6:45   A3 The Thing 5:50
B1 There Is The Bomb 4:50   B2 Unite 17:45

Credits

  • Bass – Henry Grimes

  • Cornet, Written-By – Don Cherry

  • Tenor Saxophone – Pharoah Sanders

  • Drums – Edward Blackwell*

  • Piccolo Flute – Pharoah Sanders

  • Recorded By [Recording By] – Rudy Van Gelder

Notes

Recorded on November 11, 1966.
Recorded At – Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey

このアルバムは66年レコーディングであるが69年に発売された。随分寝かせたものだ。
ドン・チェリーのブルー・ノート3枚の最後に当たるわけだが、ファラオ・サンダースの参加が目玉になっており、ブラックウェル、グライムスの的確なバッキングを得て、この時期の彼のシャウトするような演奏が堪能できる。
ここまでの3作では、2作目が一番の出来と思うが、これはこれでファラオのファンならば愛聴盤になると思う。コルトレーンのクインテットで「メディテーションズ」を吹き込んだころと思うが、凄みのあるそのシャウトはまさに唯一無二である。
チェリーの演奏も良いが、この組み合わせだとどうしてもサンダースの派手さに目が行ってしまうのはいたしかたない。ただコンポジションとして、チェリーの個性は出ていて、ここ3作に見られるグループでの変幻自在のインタープレイも活きている。「オーガニック・ミュージック」のコンセプトが現れ出した頃のチェリーの姿を捉えたリーダー・アルバムとして見ると、このアルバムにおけるチェリーの役割が浮き上がってくると思う。
この後サンダースとのチェリーの共演盤はないと思うのだが、それもなんとなく頷ける。この後2人ともスピリチュアル系に分類され出すのであるが、なんとも濃い目のサンダースに対して、飄々とし、独特の哀感漂うチェリーの音楽性は対照的といえばそうで、永く一緒に続ける感じではない。
ただこれはこれで稀有な一枚。


いいなと思ったら応援しよう!