とどまる思想の社会デザイン論 vol.2 (後編)
03.直接性と曖昧性
土地・建物の所有者、自治体、デベロッパーなどの関係者の様々な動機をうまく連動させて、ひとつの事業として成立させる仕組みが市街地再開発事業であり、このように複数のつながりが複合して成立している事例は他に少ないだろう。ただし、ただ複合していれば良いという事ではなく、前回までに取り上げた片町きらら★1の成り立ちを見ると必要な工夫が見えてくる【図1】。つまり、片町きららの場合は権利者自らで保留床を購入(増し床)してリーシングを行うことで、デベロッパーに任せる代