X回目の光を追う者
頭の中に生まれ宿った光。
それを確かなモノにしたくて眩さを追いかける。
地平線から昇る新しい光に自分の光の確かさを確かめ。
夜空を滑る刹那の光に自分の光を乗せ運ぶ。
それでも地平線から昇った新しい光は自分の上を通り過ぎやがて落ち消え行く。
それでも滑る光は自分を待つ事無く運ばれ刹那に消え行く。
知っていた事。
光はいつもこうだと。
知っていた事。
光の結末はいつもこうだと。
それでも自分を照らす大きな光を見ながら深呼吸する空気の鮮烈さを忘れられず。
それでも自分の限界を零にしてどこまでも運んでくれそうな小さな希望の輝きと夜空の広さを忘れられず。
光を追う者は今日もX回目の光を追う。
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