メイド・イン・アビスを読むたびに
私はメイドインアビスが好きだ。
アニメも好きなのだが、やはり自分のペースで読み進められる漫画の方が好きだ。
つくし卿の描き出す世界にはただただ舌を巻き感服するしかない。一体どう生きてくればあぁも己の世界を創り描き出せるのか。
そういった世界に触れた時、それは創作者の凄さ、凄まじさに感服し敬服する瞬間だ。
メイドインアビスは幻想的な世界に感覚的リアルなサバイバル描写も良い。
だが本質は人間の描き方にあると確信している。
「惨めだろうが無様だろうが情けなかろうが脆弱だろうが」
「それで叩きのめされ倒れ伏しその場で動けなくなっても」
「それでも必ず立ち上がる、立ち上がってしまえる」
私はメイドインアビスは勿論、以外でもそういった人間模様を描く作品が大好きだ。
弱い事は問題じゃない。ダサい事は問題じゃない。情けない事は問題じゃない。
それを味わい尽くしそれに絶望した、その先を見つけられる人が好きなのだ。
で、そんな大好きな作品を読む。
困るのだ。
心が大きく揺さぶられる展開・コマ・セリフ・そしてその時のキャラの姿表情。
それらを目にした瞬間に読み進める手が止まってしまう。
感じたくなるなのだ。彼らのそこまでの道程と、今その場に在る全てを、全身で体感している、彼らの心を。想いを。
逆に言えば、やはりそれほどの作品だと言う事なのだろう。
他には富野由悠季監督の「Zガンダム」や「イデオン」、宮崎駿監督の「もののけ姫」や「風立ちぬ」や「君たちはどう生きるか」、山田尚子監督の「聲の形」や「リズと青い鳥」(「きみの色」は公開中に行くのが間に合わなかったのが非常に悔しい!)など、どれも見ていて気になるシーンになると再生ボタンを止めてしまう。
(アニメよりもと言う前提もあるにせよ)アニソンガールズバンドの「MyGo!!!!!」も最高に好きだ。音楽なのだが、どの曲も歌詞を聴く度にこういうバンドがリアルで身近に存在する事に対し若い人達が羨ましく感じすらしてしまうほどに。
それほどまでに見ている人の心を打って撃って討ちまくる人間の心模様を描いているのだ。
そんな訳なので、一度読み始めると、映像を見始めると、非常に疲れる。しかも進まない。
困ったものである。
かく言う今も、まだ未見(!)だったメイドインアビス2期を見始めたばかりだった。
内容は当然知っている。知り尽くしている。
案の定だ。ヴエコとベラフの船上のやり取り、つまり1話の序盤で完全にストップし、どころか今正にキーボードを叩きまくっている始末だ。
「そういう作品なのだ」
と言うしかない。
何だか纏まりが無くなってきた…
好きが溢れるとどうにもこうなってしまう。自分はつくづく心の奥底にある大事な部分が子供のままなのだなと思うしかない。
でもそれが楽しいと、幸せだと感じてしまえるので。
きっとしょうがないのだろう。
そこを無理矢理捨てて大人になりましたと誤魔化してまで手に入る幸福も有るのだか無いのだか…と言う感じだしね!
だしねっ!(強調しとこう)