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AI声優問題
最近はAI技術もかなり進み、音声合成と組み合わせることで故人の声などでも色々なセリフを喋らせることができるようになりました。
そんな中、現職の声優が「声をAIに利用される」として訴えを起こしているようです。
機密保持契約まで使って訴訟を封じてきているということはスタジオ側はかなりクロな雰囲気ですね。
(まぁ、機密保持契約自体は普通にあることなのでこれだけのためではないと思いますが……)
声優が死亡または能力を喪失し、予見可能な期間内の(at any foreseeable time)出演ができなくなった場合、スタジオは収録された声優の音声などを用いた合成音声などを作成できる
ということらしいですが、どうでしょうね?
ただ似た立場にいる身からすると、この「AI声優」というのは非常に魅力的です。
ゲーム制作の途中でイベントの順番が入れ替わったりと内容が変わってしまうことは珍しく有りません。
その時に「状況に合わなくなったからセリフの一部をカットして……」というのはよくあるのです。
そこでこのAI声優をつかって録り直しが出来るなら、もっと効率的に修正が出来るわけです。
当然、役者を招いての録り直しと同等の費用やそのタイトル内でしか利用しないという契約は必要だと思います。
また声や読み上げはできたとしても演技まではオリジナルの域まで達しないでしょうから、役者さんによっては「自分の演技じゃないから承認できない」となることも考えられます。
「たった一言だけなのに、スケジュールを押さえて、スタッフを揃えて録り直し」というのはいつも時間の無駄に感じてしまうのも事実なので、AI声優の使用割合や自然な演技になる程度の短さなどで合意が得られるなら、AI声優というのは個人的にはありがたいものだと感じてしまいます。
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