中央アジアの秘境"fann 山地"旅行記-Part 9- 〜フジャンドからタシケントへ陸路国境越え〜
朝のパンシャンべバザール
今日も早起きした。夜は少し蒸し暑かったが、朝は涼しい。旅先の生活をのぞくのは朝に限る。そのまま中央アジア随一と名高いパンシャンべバザールへ行く。バザールの外にも朝市を開いていて田舎から出てきた農家の女性たちが、たくさん農作物を売っていた。ここの市場もバザール内よりも外の青空市の店の方が新鮮で安かった。市場で果物をかったり、市場近くのお店でОшを食べた。ちょっと油っぽいのでお腹には重かったがおいしかった。
外のスイカ農家の夫婦に写真をお願いされて、写真を撮ったりした。奥さんがちょっとはにかんでいて夫婦仲が良さそうであった。「スイカは名物で食べたいけど大きいですよね〜」とグーグル翻訳で話していたら、小さめのスイカを少し安く10ソモニで売ってくれた(相場は少し大きめで15~25ソモニ)。そのままバザール周辺をぶらついていると、第二次大戦碑の近くで噂には聞いていた旧ソ連の骨董品のようなバスがいたПАЗ-672というらしい。こちらも写真に収めた。
少し胃が疲れたので銀行で追加の米ドルを両替したあとホステルに戻って昼寝した。
スザニを探して
中央アジアの手芸品と言えばスザニである。ウズベキスタンのそれはそこそこ有名であるが、タジキスタンにももちろんあるはずだ!ということでブラブラしながら探してみる。先ほどのパンシャンべバザールにはそれらしいものはなかった。
まずはギョンテさんからおすすめされた。ロープウェイでも乗ってみようと向かうが見た感じ営業していなさそう。ふらふらしながら近くの露店でソフトクリームを売っている少女に聞いてみると夕方までやっていない、と。残念。これをまたここへ来る口実にしようと決める。とりあえずソフトクリームを買って食べた。
ちなみにこの少女もそうだが、タジキスタンの女性はホリが深めの美人な人が多い。加えて、となりウズベキスタンの人はヒジャブが多いが、タジキスタンでは頭にバンダナを巻いているのもかわいらしい。余談でした。
そうこうしながら、周りの人に聞いてみる。だいたいの人はパンシャンべバザールという。それでも追加で何人か聞いてみると、幸いにも英語が話せる兄ちゃんが通りがかり近くのソグド人博物館の中のお土産売り場に連れて行ってくれた。困ったことはお互い様さ、ととても親切に接してくれた。50ソモニのスザニを2つ購入することができた。タジキスタンのスザニは赤と黒を基調にした刺繍が多かった。手縫いでの刺繍で時間が掛かっているのが感じられた。
オイベックの国境へ
フジャンド中心地からAbresimバスターミナルまでマルシュルートカで移動し、ターミナルで運転手っぽい人に「ウズベキスタン?」と尋ねると割とすぐタクシーは見つかった。40ソモニ、相場は30~40ソモニということで割り切り交渉成立。タジキスタンのシェアタクシー交渉は割とぼったくりではなくて良心的。そこがウズベキスタンと違うところね。
少し待ってからまだ夕陽が赤く照らす中17:30出発。街の出口のラフモン大統領のモニュメントと肖像画を横目に見ながら平原へと繰り出した。まるでVIVANTの世界だ、と思いながらシェアタクシーの揺れに身を任せた。タジク側のイミグレと手荷物はすぐに抜けられた。タジク人の軍人が列で待っている時に英語で話しかけてきたのでタジキスタンはいいところだった、クリカロン湖は美しかったとか話した。タジク側の手荷物もヤポーニャ?OKでほぼスルー。しかし、ウズベク側に行くと大混雑。特にドローンの有無が厳しかった。あまりにも長い待ち時間なのでタジク人のおっちゃんとパスポート交換して見せ合ったり、チーズを固めたおやつをもらったりした。ようやくウズベク側に抜けたのが19:51。
タクシー運転手との長い値段交渉
他のタジク人などは知り合いピックアップで去っていくが、意外と旅行者が少ない。タシケントまでの料金を聞くと100,000ソムとのこと。ローカルバスだと10,000ソムなので10倍もする。さすがに自分的に高いと思い、交渉するも向こうも一向に譲らない。他のドライバーも同じなので、長期戦に突入した。Noそれじゃ無理だと付かず離れずでいろんな運転手と交渉するがだいたい10万ソムだった。だんだんうろつきながら知った顔にも何度か交渉しているので、数度目の交渉になるとおお〜とお互い苦笑しながらの交渉になった。駅までならどうだなど交渉する。1人だけ8万ソムならどうだときたので6万ソムでふっかけるが、折れない。日本はサッカー弱いなどとウロウロするが、ついにもう一度8万ソムのドライバーに行き、ついに折れてその値段で乗っていくことになった。シェアタクシーに乗っていた、もう1人のロシア人とグーグル翻訳でいろいろ会話した。「中国は危険な隣人だ」「日本の寿司と日本酒は美味い」「ソニーのスマホはいい」などいろいろな話ができた。ロシア人にもいろんな考えを持っている人がいるのだと感じた。
タクシーの客も集まり、23:26出発。寝ながら行き、1:00頃に行きながら予約したホステルBoloxonaに着。カウンターの兄ちゃんは大学で日本史、特に明治維新を専攻しているとのことで日本語で会話した。
スイカを冷蔵庫で冷やしてシャワーを浴びて寝た。シャワー室は少し流れがわるいのと扉の下があいていたが、まあ許容。クーラー効いてたが少し、水が漏れてた。まわりはインド人グループが多かった。
旅もいよいよ最終盤、次回タシケント街歩き編へ