わたしの愛しの山道具 〜ライペン グランクロワール〜
序文
わたしの山道具という題で文章は書いてみたいと常々思っていたが、ここまで先送りにしてきてしまった。ちょうど暇な1日ができたので書いてみようと思う。
購入
入手は2018年9月5日 メルカリで1万円ポッキリで購入。当時、アライテントのクロワールシリーズはダイナモナス素材で作っていた。ザック中頃に小さい穴があいていたが昨今の素材変更と値段の高騰を考えれば安いものであった。なんとなしに興味を持って買ってみたが、個人的には場外ホームラン級の良き買い物であった。
質実剛健さ
このザックを一言で言い表すのであればそれは質実剛健であると思う。使い勝手は正直いい方ではないかもしれないが、登山用ザックとしての機能としては過不足ない。個人的にはダイナモナス素材で色も黒である点も好きだ。使えば使うほどに味が出てくるし、優しい木綿のような素材感もなんとも愛着が湧いてくる。この文章を書いている時点で6年間、時に長期縦走、沢登り、海外旅行に使い倒しているがまだまだ使い倒していきたい。
ザックとの思い出
こんな手のかかるザックですが、かれこれ6シーズンたってもまだまだ壊れる気配はありません。前のオーナーの年数などを考えると10年弱くらい経っているのでしょうか?まだまだこの相棒と一緒に山々を駆け巡りたいですね。
個性
・フレームレス、厚すぎない背面パッド
昨今の大型登山ザックのほとんど全てについている背面フレームがこのザックにはない。そのおかげで、肩に比較的負担がかかる。慣れない最初のうちは肩がやけに疲れたし、今でも縦走の2日目は肩に疲労を感じる。一応宿泊用の個人マットのZライトソルを背面にいれて少し補強?して使っている。慣れでどうにかなると思われる。またフレームがなく寸胴なのでパッキングが大変である。適当に詰め込めば入るわけではなくうまく隙間を潰すようにしなければとても斜めになってしまう。なので重量バランスと詰め方を工夫してそれっぽく毎回パッキングしている。良い方向に捉えれば、パッキングが上手になるザックとも言える
・防水加工がない
よくある防水加工がないので、雨が降ってきてカバーをかけなければあっという間に浸水する。その代わりに経年劣化の原因となる加水分解によるベトベトが生じない。結果としてこれも長持ちに一役買っていると思う。最近は濡れそうな山行では寝袋やダウン系のものは多少重くても沢用のモンベルの防水バックに入れている。個人的には防水加工がないメリットの方が大きいと思っている。
・絶妙に厚くないショルダーパッド、腰ベルト
ちょっと薄いです。最近のザックのような懇切丁寧なものではないですが、一応荷重の腰への分散はできています。特に私はウェストが細めなので腰ベルトはマックスまで締めてようやくギリギリといったことが多かったのですが、このザックだと余裕を持って締められるので気に入ってます。よくも悪くもペラさが絶妙です。似たようなpaineのガッシャブルムよりはパッドは厚いです。後輩のガッシャよりは背負いやすく感じられました。今ではもう背負い心地は慣れたものです。
・軽い
フレームがない分軽いです。確か1500gくらいかと。
・55Lとは思えない収納力
アライテントあるあるで荷室上部のフラップが伸びる通称"モンスターゾーン"が一応このザックにもついてます。おかげで体感は70Lくらいはあるような感じがしますが、もう長いことアライテントのザックを使っているので他のメーカーのザックの収納力を忘れてしまいました。いっぱい膨れても大丈夫。