メッシュワーク ゼミナール #3
9月17日(土)に実施した第3回目のメッシュワークゼミナールについてのふりかえり。
やったこと
課題図書に関してのディスカッション
疑問に思った点や関心テーマにもとづくディスカッション
印象に残った部分の共有
課題図書は『西太平洋の遠洋航海者』と『フィールドワークへの挑戦―“実践”人類学入門』。ゼミにおいて後者のディスカッションを中心におこなったため、リフレクションについては前者について記載する。
わかったこと
1.『西太平洋の遠洋航海者』はとにかく長い
アマゾンのレビューから引用すると『西太平洋の遠洋航海者』は”教育学や社会学等の質的研究を行う学問に光明を与えるにいたった現代文化人類学の研究方法の基礎となった本書”とされ、文庫本サイズにて400ページを超える。読むだけで骨の折れる作業ではあるが、読後感はある種のやり切った感と新しい世界へ繋がる道がひらける感覚などが沸き起こる。
マリノフスキの鋭い観察眼から記述されるメラネシアのひとびとの抒情的な世界は、そこにある生々しいリアルを感じさせる。そこにはある種の慣習があり、信仰があり、行動があり、今を生きる私たちと変わらないものがあるように感じられる。
ただ、真摯に記載されているがゆえに、その量がとてつもなく、長い(そこに面白さがあるかといったら別の話である)。
最後の数ページに人類学に対するマリノフスキの期待、願望、もしくは夢ともとれる語りが述べられる。それまでの400ページを一緒に旅してきたからこそ、その言葉のひとつひとつに心を揺さぶられる体験をする。
少し脱線するが、読んでいて思い浮かんだのはこれである。
8分17秒からが最後の数ページに該当する。
2.2022年を生きる私たちのほうが”原始的経済人”ではないか
本作が世に出た時代において”原始的経済人”がこのように記述されているが、マネーゲームをする私たちのことのように思えてならない。100年以上も前に生きたメラネシアのひとびとのほうが、人間らしく生きていたのかもしれない。
3.名著たる所以ここにあり
マリノフスキは本著の締めくくりにこう述べている。
なぜビジネスのシーンにおいて人類学が注目されているのか、私たちが人類学の持つ知恵に期待をし、夢を抱くのかを言い表している気がした。
トライすること
個人プロジェクトのテーマ検討
フィールドワークの準備
テーマ検討