ぎっくり腰は突然に

タイトルどおりである。これがきっと、ぎっくり腰というやつなのだろう。土曜の晩のことだった。屈みながらタオルを洗っている途中、急に、「腰を膝かっくんされた」ような感覚、つまり力が入らなくなり、ヘナヘナを崩れ落ちてしまった。

頭の中によぎる「ぎっくり腰」の文字。

とりあえずは、その時にとれる体制、つまり四つん這いで廊下に這い出て、家族に宣言した。「ぎっくり腰になっちゃったよー」と。

そして、ベッドに這い登り、体を横たえた。息子は「ぎっくり腰」でノートPCに検索をかけてくれていて、「見える?」と持ってきてくれたけれど、重い。こういう時はアマゾンのタブレットの方がいいよ。。。

ぎっくり腰になった時の体操、などを見つつやろうとするが、なんだろう、まったく力が入らない。

それでも、15分ほどしたら、多少は動けるようになってきたけれども、腰を伸ばすことができず、かなり前屈みでヨタヨタを歩くぐらいだ。それでも、なんとかお手洗いにはいけるし、横にもなることができた。それで寝ることにしたのだが、寝返りをうつのがつらい。開腹手術のあと、麻酔がきれた時を思い出す。痛い、痛いと小声でうめきながらも、いつしか寝てしまった。しかも、夜中に痛みで目を覚ますでもなく、結構ガッツリ寝たようだ。

朝、目が覚めた時は、わりと腰が伸びている体勢で、「おお、これは。思ったよりたいしたことなかった?」などと一瞬思ったのだが、甘かった。起き上がるまでが一苦労で、立つのも難しい。立とうとすると昨日の晩よりも痛い。

実は、わたしは寝相が悪い。なので、寝ている最中、きっと、ぐりんぐりん動いていたのだろう。ぎっくり腰の初期はとにかく安静に、と言われているのに。しかも、なんだか、左足の内側が痛い、うっすらと痣がある。何があったのだろう。

それでも、なんとか、お手洗いにヨレヨレと歩いていったりするうちに、多少は歩けるようになってきた。腰を一旦伸ばすと曲げられず、一旦曲げると伸ばせず、の繰り返しで、己の姿を想像するうちに「人類の進化の図」の前半を思い出してしまった(↓こんなヤツ)。これを一日の間で行ったりきたりしてる。

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さて。ぎっくり腰になった翌日は日曜で、医者もあいておらず、とりあえず、杖を買いにいく。たまたま、うちにコルセットがあったので、それをつけていた。確かに、楽にもなるし、安心感がハンパない。

ついでに、月曜向けにミントチョコも買った。会社のおかげでテレワークをさせてもらえている。その代わり、ぎっくり腰でも、座れる以上は働けてしまう。勿論、医者にいくために休暇はとれるのだが、月曜は定例会議とスポットの会議とが入っている。一方、火曜は特に会議の予定はない。だったら、月曜は仕事して火曜に落ち着いて医者にいけばいい。だから、月曜は働こう。でも、頑張るんだからご褒美を買っておこう、ということだ。

月曜。やはり朝の起き抜けは動けない。これは、会議どうこうではなく、まず、これでは医者まで行けない。なんということだ。とりあえず、おとなしく(?)会議に参加し、上司に「ぎっくり腰で医者に行きたいが、今は動けないので、行けるようになったらすぐにいきます」と連絡する。

仕事中は、そんなに高級でもないけれども一応OA椅子なので、奥まで座り、腰から背中までを背もたれにぴったりつけ、頭もフットレストにぴったりつけていたら、まあ、なんとか定時内ギリギリぐらいは耐えられた。ありがとう、OA椅子。

夜は入浴して少し長めにお湯につかる。。。なんだか、少し、腰全体が重く感じられる。まだ、温めてはいけなかったか?しかし、くしゃみをしても入浴前に比べて腰への痛みは少ない。でも、鍋に水をいれて持とうとすると持てない。腕の力だけでなく、背筋が動いているのがわかる。痛いんだけれど、少し感動してしまう。人間の体ってすごい。よくできてるんだなあ。

火曜。朝、少し楽になった気がする。よし。今日こそ医者に行こう!

午前中は仕事をして、午後から医者へいく。息子がつきそってくれた。  医者にいくと、まず、熱をはかられ、そののち、手を洗うように言われる。アルコール消毒じゃないんだ、、、と少しびっくり。診察を受け、レントゲンを撮る。一つの椎間板の間隔が狭くなっているとのことで、リハビリで電気を流して筋肉をほぐし、湿布と薬をもらって帰ってきた。これからはリハビリと薬とコルセットで様子を見て、よくならなければ注射らしい。お風呂で温めるのはまだやめた方がいいみたいだし、マッサージなで筋肉をほぐすのも痛みが治まってからにした方がいいとのことだ。

とりあえず、何気なく腰を曲げることで行っていた動作を可能な限りスクワットで対応していく。

顔を洗うのもスクワットと首曲げ。物を拾うのもスクワットと足指。うおー。リングフィットではヘタレていたけれども、生活がかかると結構できるものだ。これも一種の火事場のバカヂカラか?

思えば、もうここ数年、マッサージの機会があるたびに「腰がはっていて、いつぎっくり腰になってもおかしくない」と言われていたなあ、と思い出す。さすがに、重いものを腰の曲げ伸ばしだけで持ち上げるようなことはしてこなかったけれども、通勤もしなくなり、歩くことも減り、姿勢を変える機会も少なかったのだろう。

週に一回のリングフィットアドベンチャーぐらいでは運動としても全然足りない気もするし、少し、心して体調管理をしなくては、と思うのであった。


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