いやいや。 テロはダメで、空爆はオッケーじゃ、ダメだろ。 それじゃ、過去の遺産の多数決じゃない。 フィルターをかけるなら、もっと大きな概念にすべきだ。 Love か もはや Sorry か。 ケンカをやめたいなら、 自分から殴るのをやめなきゃいけないよ。
そのオンナは、ただまっすぐに立って、ヨーグルトを食べていた。 地下鉄を上がってすぐの喫煙所で。 一日のはじまりに吐き出されるケムリの中で、 美味しい、という顔をするわけでもなくヨーグルトを食べていた。 果肉入り。 ガシャーン!!!!!!!!!!!!!!! 僕の背後でクルマがクルマに突っ込んだ。20mくらい後ろだろうか。 だけど、僕は気がつかなかった。だってイヤホンをしてたから。 真っ白な、付属品の、イヤホンをしてたから。
ニンゲン、がいた。そこに。 そのニンゲンは、歌を歌っていた。 歌の名は知らない。きっと、ない。 どうしたって、美しいのだろう。 そのニンゲンは、ニンゲンの切れ端を食べ、 やがてニンゲンの食卓に、ニンゲンとしてではなく出される。 切れ端として。 それでいい。そうあって、いいのだ。 夕暮れ。少し肌寒い。空は紫が強い。 ニンゲンは、いのちにすぎない。 食べて、SEXして、寝て。 その繰り返しで、いいのだ。それがいちばん正しいのだ。 2015年、ですか。賢いば
僕は、Fカップを指名した。 7回裏だった。待合室には甲子園が流れていた。 8対7。一打逆転。 球児たちの夏は、燃え盛っていた。 僕は、Fカップの準備が終わるのを待っていた。 キャスターマイルドに、火を点けることもなく。 浮かんできた感情は、焦燥とあきらめだった。 この空間にいるのは、Fカップを指名した僕と、 やたら強気な店員と、FカップおよびFカップ以下の女たち。 渋谷というこの街に、セミは鳴かない。 番号で名前を呼ばれた僕は、 ただ静かに甲子園を後にし