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12月は“寄付月間” この冬、貧困最前線で奮闘する支援団体を支えませんか?

2020年もなんと残りひと月になってしまった。

今年はコロナ関連のニュースや出来事以外を思い出すのが難しいほど、その影響に人びとの生活が強く規定された1年となった。コロナに不安を覚え、振り回されている間に1年がたってしまったという印象を持つ人も少なくないだろう。

さて、そうはいってもやはり時間は経つし季節はめぐる。

そして今年も「寄付月間」のシーズンがやってきた。

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寄付文化が欧米ほど根づいているとは言えない日本では、この「寄付月間」という言葉自体ご存知ない方も多いだろう。そこで今回は、「寄付月間」そのものを紹介すると同時に、「寄付したいけれどどこにすればいいか分からない」と言う人の参考になる情報をまとめてみたい。

寄付月間とは?

寄付月間というのは、「欲しい未来に、寄付を贈ろう。」を合言葉に毎年12月の1ケ月間、全国規模で行われる寄付の啓発キャンペーンのことだ。

「全国規模で行なわれる」と言いつつ社会的な認知が高くないのは、日本でこのキャンペーンが始まったのは2015年からと、まだまだ新しい試みだからでもある。

他方、まだ生まれて間もないキャンペーンとはいえ、ここ数年、「寄付月間」をアピールしようと精力的な活動やイベントが全国で企画され盛り上がりをみせつつあるのも事実である。

支援団体にとって山場の12月

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「12月の寄付」に対する世間の認知度が必ずしも高くない一方で、様々な社会問題の解決や社会貢献を掲げるNPOにとって、12月にどのくらいの寄付金が集まるかというのは文字通り死活問題でもある。

他の業界については分からないが、例えばホームレス支援を掲げるNPOへの寄付は12月が最も多い傾向にあり、「12月の寄付額が年間の寄付総額を占う」とまで言われることがある。

冬の寒さが、人びとが路上生活の過酷さに思いを寄せるきっかけになるのだろうか。あるいは、年末年始の「温かな一家団欒」などが、その対極のようにイメージされやすい路上生活を際立たせるのかもしれない。

いずれにせよ、ホームレス支援業界にとって、12月はファンドレイズに力を入れたい「書き入れ時」なのである。

とはいえ、日々の支援活動や業務に追われるNPO団体にとって、12月の「寄付月間」に合わせて寄付促進のキャンペーンをうつといった、戦略的な広報やファンドレイズチームを立ち上げることは容易なことではない。

ましてや今年はコロナ禍の影響もあり、どこの団体にも例年以上に負荷がかかっていることだろう。「寄付月間」を盛り上げたい、参加したいと思いながらも、なかなかそこにリソースをさけない団体も少なくないはずだ。

「寄付をしたい」と思いつつ、寄付先に悩むあなたへ

そこで、これから寄付を検討している人には是非、「地道に良い活動をしているのに広報に力を入れることができないため、さほど認知度の高くない支援団体」への寄付を検討してみてほしい。

正直、既に知名度があってメディアにもよく取り上げられるような団体は、このコロナ禍で例年以上に寄付が集まっているところも少なくないはずだ。

「そうは言っても業界に詳しくない自分が、『広報に力を入れる余裕のない団体』をどうやって見つければいいのか」という声が聞こえてきそうである。

そこで参考になるのが、今年は「一般社団法人 社会的包摂サポートセンター」が公開している「年末年始における生活困窮支援活動の全国一覧」だ。

参考にご覧いただければ、全国各地で、あまり知られていない団体も年末年始に様々な越冬・越年活動をしていることがわかるだろう。

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今年は感染予防の観点から、例年通りの規模で活動が行なわれるかどうか現時点では明らかではないものの、コロナ禍によって越年越冬活動へのニーズが高まることは間違いないだろう。
その意味では、今年炊き出しなどの活動を行う団体が必要とする経費や負担感も従来の比ではないことが予想される。

コロナの影響で帰省なども叶わず、例年よりも年末年始にかかるお金が少ないという人もいるだろう。
年末年始に人知れず行なわれるこうした活動に、浮いたお金を寄付することで参加してみる、思いを寄せてみる。
そんな「年越し」も、たまには悪くないかもしれない。

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永井悠大
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