半グレごっこ横浜編2
2011年3月。龍雄の好意のおかげで私の横浜での生活が始まった。架空請求の現場は問題なく上がっていたので、私はやることもなくヤサにしているマンションで地元の後輩と大麻を吸ってくつろいでいた。
私「イヤー今日も退屈だなぁ。」大麻でブリブリの私がそうつぶやいた瞬間に突然マンションがグワングワンと揺れ始めた。
私「何だこれは!?」
外の電柱もありえない角度に曲がって揺れている。3.11だった。大麻を吸ってだらけていた私には突然の天変地異の様に思えて勘繰りが止まらなかった。「死んじゃうよー笑。」
東日本大震災により、交通機関も運行停止、自宅に帰れなくなる難民も増え、首都圏は大変な事になっていた。裏稼業についていた私としては特にこの時は影響もなく、コンビニに商品がないのとガソリンスタンドが長蛇の列となっていた程度で横浜は停電もなく変わりなかった。
ちょうどこの時期にまたもマンションで大麻を吸っていると、とある芸能人に覚醒剤を密売していたグループを摘発とニュースがやっていた。他人事のように眺めていると、「なんか見たことあるなぁ。あれ?〇〇じゃん!ヤバー!嘘でしょ!」
地元の幼なじみだった…。家族全員が暴力団という家系で、お母さんも不良外国人と付き合っていたり、クレイジーなファミリーだった。反社会的勢力と芸能界は密接だなぁとこの時に思ったり。昔からよくある事ではあったが、地方都市出身の反社が全国を騒がせる。私の地元も中々だ。その芸能人は今もとある分野で活躍されている。
横浜に来てからそんなこんなでそれなりに楽しくやっていたがとにかく退屈していた。「俺がやりたい事はこんな事なのか?」横浜に根をはってこの先もやっていくのか?なんか簡単すぎないか?もっとヒヤヒヤするような事がしたい。もっと刺激のあるデカい事、悪い事がしたい。そう思っていた矢先に龍雄から相談を受ける事になった。
龍雄「やばいよLoco。兄貴が懲役から帰ってくる。」
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