読了☆大きな嘘の木の下で
春ごろに買って積んでありました。読もうと思えなくて、これならいつも読む本と違うので、気分転換に良いかなとようやく手にとりました。
特に印象に残ったのはお金の章。お金は「交換する」と表現することで、本質を理解できる。お金は手段。時間と、能力や体力を会社に渡す代わりにお金を受け取る。いわゆる物々交換。交換すると考えることで、今の会社での自分の価値(時間、能力、体力などを総合的に)とお金は対等であるのか。自分の欲しいものとお金は見合っているのか。考え方がシンプルになりわかりやすい。これから仕事をしていく上でも使えるし、日常の買い物や行動などあらゆることに通用する。
もう一つ重要だと思ったことは、「目的、目標、手段」について。用語の意味は割愛させてもらうが、目的と手段は「できないこと」であるがゆえに、手段が目的化されて失敗することが多い。目標は「できること」であり、数値化されることが多い。私はこれまで、チーフになりたい、あるいは事務職に就きたいという目標は持っていた。手段も、チーフに関しては、ノルマ達成やお客様が快適に利用できるような工夫、営業のやり方の工夫などしてきた。事務職については、転職や大学時代に就活をしたり、今の会社でその道をどうしたら進めるか考えたりなどしている。しかし肝心の目的がなかった。完全にないわけではないのだが、イメージが薄すぎてすぐに崩れてしまいそうな感じ。目的、会社でいう企業理念がないと、すぐにブレてどうしたら良いかわからなくなる。だから今までうまくいかなかったのかもしれない。手段も、半分正解だけど、これまで間違いの方が多かったのかもしれない。それか手段は自分に合っていたが、目標が違っていたとか。まあ、今の会社で管理職になることはリスキーだとわかったのでまたスタート地点に戻ったわけだ。職員も、会社に諦めて自分のために守りに入ってる人、性格ドロドロの人、完全にやる気のない人、3タイプばかり。私のような真面目ちゃんは耐えられずに辞めていくので稀。うーむ。
愚痴が入ってしまったが、経営者しかしたことないという著者の考えは、段階を踏んでトップに上り詰めた人とは少し違った切り口で、価値観や考え方が広がった。適当に書店で手に取って積読したのが申し訳ないと思うくらい面白かった。休職中に読んで逆に良かった。