君の小説に登場する僕は
伊東健人さんが出演されている3公演をすべて見に行きました。諸々初の運営さんだったのか、こうしたらいいのになあ、ああしたらいいのになあと浮かぶことはありつつも、今後の改善に期待しつつ着席。以下、演者の皆さんに関しての感想です。
5/4 公演(敬称略)
伊東健人
一言でいうと「ダメ男」なのだけれども、根は優しい、というある意味主人公に置かれやすいテンプレート的性格。他2公演と比べ、この日の演技は直情的で彼の子供っぽいところが前面に出されていた気がする。狩野さんとのアドリブ箇所のコンビネーションはお見事のひとこと(笑)
鶴野有紗
尽くすタイプのヒロイン役。多分友達だったら「いい子なんだから別れちゃいなよ!」と口出ししたくなるくらいイイ子。特に鶴野さんの声効果もあわさって、ハワ……としてしまうというか(笑)終盤では気持ちが入りすぎたのか、涙をハンカチでぬぐわれる場面も。
狩野翔
親友役。また、タイムリープに振り回される役(笑)なんというか、見てみたら狩野さんがこの役に選ばれたのがよーーーーく分かりました(笑)A地点では誠実が人の形を成していたけれどもB地点ではチャラ男、C地点ではインフルエンサー(特濃)。伊東さんのところでも書いたけれど、コンビネーションがよかったなあ。多分この日が一番笑った気がする。
金子誠
店主+モノローグ役。老年男性を演じつつ、モノローグをされるという比重が多かった方。個人的にはモノローグ箇所に物足りなさを感じる箇所はありつつも、店主の声がめちゃくちゃ好きでした。渋みが自然と出る声色をされていらっしゃるので、味があるなあと感じられました。
5/8 昼公演(敬称略)
伊東健人
このときは理性と子供らしさ、みたいなバランスが中庸だった感じ。高田さんとのバランスを考えて役作りをされたのか、演じているうちに自然とそうなったのか。伊東さん、もとい声優さんのバランスみたいなものを感じた公演だったかも。
高田憂希
鶴野さんよりはやや下の年齢っぽい感じで少女感があるけれど理性的、けれども感情をむき出しにするところではこちらの胸が張り裂けそうになるくらいの声を出してくださいました。高田さんの声はシンプルに聞こえが良くて好きです。
竹内栄治
また濃い人がこのポジションにきたなあと(笑)といいつつ、個人的に話全体から感じる彼の印象と一番合致したのは竹内さんの演技だったな。人物像として一貫したものはありつつ、その範囲で時空ごとに変化があった、という印象。低音で響く声をしておられる。
中澤まさとも
声の使い方が印象的。ト書きのところを読む場合でも、シンプルに読むパターンではなく、場面によってニュアンスを変えてきたなあと。声優さんの技みたいなのが感じられる演じ方をされていて、存分に楽しまれてるなっていう印象でした。
5/8 夜公演(敬称略)
伊東健人
一番後頭部をがっと力強くつかまれた感じだった。自分でもよくわからない箇所で泣いてしまったりもして。完全に演技で持っていかれた感じでした。生の空気感がないと伝わらないものってどうしてもあると思うので、見られてよかったです。
河瀬茉希
前に演じられたふたりの個人的に好みだった箇所があわさった演技だったな、と今思い返しても感じます。ただ、ちょっと滑舌が気になる部分もあったかなあ。個人的にはコメディ部分がすごく好きな感じだった(笑)
坂泰斗
意外な演じ分けだったな、って感じ。前のふたりがベースとなる彼を演じると爽やか好青年でしたが、坂さんの彼は冷静沈着な部分が前に出てたという。ただ、坂さんの演じ方で他の時間軸との差分がより印象に残りやすかった気がする。とても好みでした。
中澤まさとも
昼公演とおおむねいい意味でかわらず。前見たときより印象の良い安定感があられたなと感じます。こういうポジションがお上手なんだろうな、という印象。
<全体を通して(※個人的な感想/運営に関して/脚本に関して)>
ト書きを読むポジションがあるのがこの作品なのだけれども、ちょっと蛇足というか淡々としすぎている部分もあったので、次回以降があるのであれば手を加えてほしいなという印象。王道ストーリーではあるので、ト書きを読むポジションに関しては好みがめちゃくちゃ別れると思う。運営に関しては学生の方(?)がやられていたということで、やや納得。しかしながらもっとこうできそうな、と思うこともままあったので、また開催してくださるのであれば諸々見直しをしてほしい。
諸々書いてありますが、とてもいい時間を過ごさせていただいたのは間違いないです。笑える箇所も多かったので、ぜひまたやってほしいな。
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