「ちょっとお節介なくらいの可愛いおばあちゃんになりたいの」
私の大好きな友人はそう言って少し照れながら笑っていました。
「近所の大学生とかにさ、『ちゃんと栄養のあるもの食べてる?良かったらうちの煮物食べなさい』ってお鍋渡したり、散歩してる途中で近所の人に話しかけたりしたいんだよね。
ちょっと鬱陶しいかもだけど、なんだか憎めない可愛らしいおばあちゃんになりたいんだ」
彼女は私と正反対な考えを持っていて、時に私には眩しすぎる。
お節介なおばあちゃんなんて、私が大学生や立場なら怖くて関わりたくないし、自分がおばあちゃんになったときに近所の人に絡みにいくのも迷惑になると思ってできない。
真っ直ぐ語れる彼女が羨ましい。
彼女は50年間、きっとちょっとお節介な可愛いおばあちゃんになっているんだろう。
じゃあ私は?どうなってるんだろう?
どうなっていたいんだろう?
希望としてはおばあちゃんになる前に命が尽き果ててほしい。長生きすることに希望は見出せないから。
それでもおばあちゃんの歳になってしまったのなら、とりあえずニコニコしてる穏やかなおばあちゃんになりたい。
今の好奇心を持ったまま、知らないものを求めて生きていたい。
自分が無知であることを自覚して死んでいきたい。
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