Hang in there
あとどれくらい頑張ったら、
あとどれくらいそのために我慢したら、
あとどのくらい手を伸ばしたら、
あとどのくらい悔しさを乗り越えたら、
あとどのくらい時間を過ごしたのなら。
もう頑張れって言われてもいよいよ本当に頑張れなくなった。
終礼が行われて聞いた瞬間に崩れ落ちそうだった。
わたしはそれだけが欲しいのに、2年前からずっとそのために仕事をひたすら頑張ってきたのに、そのたびに悔しさをどうにかして乗り越えてきたのに。いや、2年前からだけではなく、いつも積極的に頑張ってきたのに。
どうして、わたしには届かないんだろう。
終礼後は背中に冷たい汗を感じて、残りの仕事をしようと思ったけれどどうしても手につかなくて、パソコンで文章を打つ気力すらなく定時で切り上げて帰ってきた。
何が足りないんだろう。もうその質問にも何度も自問自答した。
答えは明瞭だ。
「運がないだけ」
多分きっとそれだけだ。
わたしになくてあの子にあるものは、きっと運だ。
帰りのホームで乃木坂がわたしに歌う、Hang in thereだと。たまたま最近、小室哲哉サウンドを聴きたくなって漁っていて昨日見つけた歌だった。
しがみついてでも頑張れと言われても、わたしもう十分すぎるほど頑張りました。なのでもう頑張れません。歌に対してそう答えたかった。そんなことを考えていたら涙がこぼれた。電車がホームに入ってきても涙が止められなかった。悔しい悔しい悔しい。本当に悔しい。
それでも諦められないわたしはなんでなんだろう。それくらいしか頑張ってきたことがないからだろうか。だって、本当にそれ以外はなんにもない、自分になんにもなさすぎて、結局この行き場のないどうしようもない気持ちも自分で処理するしかないから、でも、いつの日か明るい気持ちで見直せるように、そう願ってここに、言葉を残す。
Hang in threrは物事がうまくいかなくて悩んでいる人や困難な局面にいる人を応援するときにかける言葉。
Goodluckはうまくいくといいね、幸運を祈りますというときにかける言葉。
あきらめないで、負けないで、くじけないで、きっとうまくいくよと。Hang in thereは直訳するとしがみついて落ちないで。だから本当に心から応援するときに使う言葉で、今のわたしにピッタリなんだろうけど、もうそんな言葉も慰めの言葉も何にも聞きたくない。
諦めなければ手に入るの?それはいつ?
絶対なんてないくせに、諦めるなとか負けないでとか、くじけないでとか、言わないでほしい。
でもそんなことを誰にもぶつけられない。
明日からまたニコニコして普通に仕事するのかと思うと正直吐き気がする。
他人のことを心から喜んであげられない自分にも嫌気がさすけれど、それだけわたしは仕事に対しては自信がある。本当に仕事くらいしか自信がないから。
結婚しなければこの異動のスピードの速さもきっと止められない。いつも見切りをつけられて放り出される。
もう一度、転職も考えてみよう。
このまま本当にここにしがみついてHang in thereしても未来があるのか、再度考える。そんな時期がきたんだと思う。
「所詮、わたしなんてこんな運命だった」とそう言い聞かせることがどうしてこんなに難しいんだろう。
頑張るって容易くなくて、本当にしんどい。