見出し画像

塵も積もればトラウマになる。虐待や性被害の経験とトラウマの関係性

こんにちは、性依存症当事者のSiroです。

性依存症では、幼少期に受けた身体的・心理的・性的虐待や、性被害の経験と、それによるトラウマが関係しているケースが多く見受けられます。

しかし中には、「自分は目立った性被害に遭ったこともないし、虐待されてたわけでもないのに性依存症なんだけど・・・」と疑問を持っている方がいらっしゃると思います。(実は私がそうでした。)

ですが、トラウマと経験にはある関係性が存在しているのです。

一般的に「トラウマ」を抱える経験と聞いてイメージするのは「明らかにショッキングだとわかる出来事」に見舞われた時ではないかなと思います。こうした「誰から見てもショッキング」な経験によるトラウマは深刻で、程度で言えば高いレベルに値します。つまり、ショッキングな体験は、たった一度で極大なインパクトを与えるということになります。

では、「ちょっと嫌だなと思う出来事」の場合は、トラウマは残らないのでしょうか?

答えはNOです。「ちょっと嫌だな」レベルの出来事でも、トラウマは確かに存在しているのです。程度で言えば、自分でも気づかない程度の低いレベルです。実はこの「低いレベルのトラウマ」は、些細なことだといって忘れてしまったり、虐待じゃないからといって軽視してしまうことが、先述した「目立った被害や虐待の経験がないのに何で性依存症なんだろう?」に繋がっているのです。

ここから先は

546字

¥ 100

性依存症当事者の目線から、性依存症の専門書を翻訳した情報や、当事者として感じたことを中心に発信しております。 おもしろいな、もっと読みたいなと感じていただけたら サポートをしていただけると嬉しいです。