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年暮る

その絵の前に佇むと、しんしんと雪の降る世界に引き込まれそうだった。

山種美術館で出会った東山魁夷の作品「年暮る」
日本家屋が連なる1960年代の京都、その瓦屋根の下からは年越しを迎える人々の営みが聞こえてくる。

時が流れても、人それぞれの想いをこめて除夜の鐘は鳴り響く。慌ただしい師走を駆け抜けてようやくほっと一息。歳の離れた可愛いいとこたちが遊びに来る賑やかな団欒。恋人や地元の友達と繰り出す初詣。お参りして御朱印を頂き、おみくじを引いて運試し… 冷え切った身体に染み入る甘酒も格別だ。

今年のカレンダーも残すところあと二枚。来る年が寧静 ー平穏な世の中であることを願わずにはいられない。

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