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仮釈三郎さんとのお話

今日は、YouTubeで活動している、仮釈三郎さんとお話をしました。

刑務所の内情というのは、弁護士からあらかた聞くことはできるけれども、弁護士は服役経験がないので、実際の暮らしとか処遇に関しては、前科のあるプロの方に聞いた方が腑に落ちるだろうなと思い、お話させていただきました。この場を借りて、仮釈三郎さん、貴重なお時間を頂きましてありがとうございます。

私が常々思っていた、なんで出所して1週間から半月程度で不審死したのかという不明点を少しでも、自分の中でしっくりくるような答えが欲しかった。仮釈さんの言葉で「シャバ疲れ」というものがあるときいて、なるほどと思うところがあった。私のような逮捕歴も服役経験もない人間からすると「出所が近いって、すごく前向きで幸せそう」だと思っていたけれど、案外、「出所にどうやってくらせばいいのか」とか色々と不安の方が大きいということや、私の加害者の場合、懲罰の感じであるとか川越刑務所に移送されて性犯罪防止プログラムを受けているとか色々な観点から、刑事裁判の時に感じたように、コミュニケーション能力や共感性の欠如、衝動性が垣間見れて、そういった性格で人から気に入られることもなく、やはり性犯罪者はいじめられやすいということを伺うと、地獄のような受刑生活だったのだろうと思う。そもそも、8年(控訴や上告を入れると10年)間の空白期間をどうやって就職活動の際に説明するのかとか、性犯罪の前歴があるとわかったら企業は雇いたくないパターンだと思う。
きっと、そういったことを深く深く考えることもなく、8年間の受刑生活で何かの資格を取ったりすることもなく、ぼーっと孤独に生きていたのだろうなと思った。10年前だとiPhone4が出ていたくらいで、ニュースは見れるかもしれないけれど、サブカルのことを知らないとなると「なんなんだろう、この人」と思われてしまうと思う。
きっと、刑務所に入ったころは強制わいせつ致傷で逮捕されてなど言っていないように思うし、仮釈さんの言うように嘘がどこかでめくれて、そのあとは懲罰を3回だったりするのだろうなと思った。
三重刑務所で加害者の出所2か月から3か月前に自殺があったけれども、刑務所ではその情報は流れないようなので、自分から懲罰に行って独居で自殺しようということはないんだろうんと思った。
こういうことも、実際に服役していた人からしか聞くことが出来ない貴重なことだと思った。
私は、加害者が2000万の損害賠償なんて払えないよくらいに思って不審死したならば、とても本意でないし、生活保護うけて生活を立て直すとか、
子どもがいるのだから、直接会えなくても養育費を少なくても送るようなモチベーションがあったら、生きることに能動性を持たせられたのかなと思う。25歳で逮捕されて10年ぶりに出所してきた加害者は25歳のままの思考回路で止まっていただろうから、出所してみて現実を見たら「あれ、全然思うように生きられない」ということが大きかったのかなと思った。
10年も経てば、人の思想だったり生き方も変わってしまい、忘れてしまったり、接触してきても拒否されたりすることもあるかもしれない。
それを含めて罪の一環だと思うけれど、力はないけれど反比例したプライドがあったら、「そこまでして、生きていたくない」と思うかもしれない。
留置所で「離婚したくない」と泣いた妻だって、離婚して10年も経てば違う生きかたをしていると思う。犯罪の性質上、待っていられるようなそんな果てしもない気力はもてないから、サインをして離婚しているのだ。
加害者のフェイスブックが残っていて、元奥さんはまだ加害者を友達にしている。活動していないかしているかはわからないけれど、きっと何かしらの形で連絡をしたんじゃないかと思っている。
親だって、10年たって出てて来てもいい大人を24時間監視できるわけもない。幼い子供を24時間見ているのも、私は疲れなかったけど、疲れる人は多いと思う。それが、自由な意思や思想を持っていたらどこにでも行くだろうし、交友関係をああだこうだいうこともできないと思う。
「うらしま太郎現象」が加害者に起こっていて、刑務所の生活も楽ではない、かといって、苦しい現実を生きるのも嫌で死んでいったという、仮釈さんの言葉はとても私の琴線に触れた。
私は、もしも損害賠償が理由だったらとんでもないことしたんじゃないかと思ったけれど、やはりおかしな手続きを踏んだ覚えもない、正しい法に則ったやり方だったと思う。そう思うと、まだ加害者の死に対して、受け入れているわけでも憎しみが消えているわけでもないけれど、このような形而上学的なことを考え続けるよりも、実際に犯罪被害者の権利拡充のために動く方がよほど正しいエナジーの使い方だと思った。
今日は仮釈三郎さんとお話をして、たくさんの刑務所のしらないことであったり、なぜいじめがおきるのかとか受刑生活のことを伺うことが出来た。
やはり、餅は餅屋というように、その経験をした人に聞くことが一番いいと思った。仮釈三郎さんは、しっかりと罪を償って今、加害者の方たちだったりにカウンセラーとして活動をされている。犯してしまった罪は未来永劫、消えることはないかもしれないけれど、その罪を犯した経験を生かして、加害者の人々が能動的に反省をし生きていける、一助になり続けられるように応援しています。私と同い年でとても親近感がわき、頭の回転も速い方で私があまりに言葉が下手でご迷惑をかけたなと思いました。
これからも、色々なことで迷ったり悩むことがあると思いますが、たくさんの金言をいただけたことを胸に、拡散力のある人間になりたいと思いました。先日、一歩目として「全国犯罪被害者の会」 (navs.jp)の入会申し込みをしました。できるところから一つずつ、やっていこうと思います。



仮釈三郎さんインスタ→https://www.instagram.com/karisyaku_36/

仮釈三郎さんTwitter→https://twitter.com/3years6months

仮釈三郎さんYouTubeチャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UCA1UmyNOOPCRtp2PrJ9Ik-g

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