精神科閉鎖病棟での5週間
2022年10月、私は精神科の閉鎖病棟に入院した。
1年くらい通院していたメンタルクリニックで、
「状態が悪化しているから入院しよう。紹介状書くね」と言われ転院。
転院先は就労移行支援のスタッフさんと
一緒に探した。入院設備があって家からも
比較的通いやすい、という条件を満たす病院は
2つしかなかった。
そのうちの1つはすぐに初診予約が取れた。
検討する余地なくそこに決定。
受診日。
急に決まった転院だったから、親は仕事で来れなかった。(というか親との確執もあったから、来れなくてむしろ好都合)
ただ、1人で行くのも不安だったから、
就労移行支援のスタッフさんが同行してくれた。
あまり待たずに診察に呼ばれた。
断片的にしか覚えてないけど、これまでの経緯とか
生い立ち、仕事の話なんかを聞かれた。
就労移行支援のスタッフさんに主治医が話を振り、スタッフさんは、センター内で私がODしている話をした。◯月◯日、◯◯の薬を◯錠、といった感じ。
(このとき私は「え、全部記録つけてんのすごい笑」と呆れ半分、チクられた衝撃半分だった笑)
こんな内容で1時間くらい診察。
最後に新しい主治医に
「今見たら処方されてるお薬も多いし、家にいても休まらなさそうな印象。過量服薬もあるから、薬剤調整と環境調整のために入院しましょう。期間は3ヶ月ね。」
と言われ、入院決定。
ベッドの空きもあったから、待期期間なく1週間後の入院予約が取れた。
入院日。
外来で簡単な診察の後、すぐに病棟へ。
看護師さんの荷物検査、PSWさんの挨拶、
コロナの抗原検査、初日はバタバタしてた。
コロナ対策で最初の3日間は隔離。
その間はスマホも自由に使えた。
ポータブルトイレは抵抗があったけどすぐ慣れた。
3日目の夕方に隔離解除。
夕飯からはデイルームで摂ることに。
でも実は入院してからずっと、私はひと口も食事に手を付けてなかった。
ハンストとかではなく、単純に食欲がなかった。
さすがにこのままはマズい、ということで
主治医指示でエネーボという栄養剤が出された。
これがまぁ不味いのなんの。
困っていた看護師さんに、パンなら食べられるかも〜と言ったら、すぐ栄養課と主治医に伝えてくれて、翌日から私は3食パンになった。
(メニューがちらし寿司の日は、ちらし寿司の具だけ出された笑)
食事面はこれで解決。
問題は体調とメンタル面。
毎日すごく不安定で、1日3回までの不安時の頓服を
上限まで飲んでた。
解離発作も頻繁で、よく倒れてた。
お風呂も通常浴だとリスクがあるから、介助浴に回される始末。もちろん周りは高齢者ばかり。
なんやかんやで個室でマイペースに過ごしていたけど、1ヶ月後、急に大部屋への移動が決まった。
心底嫌だったけど受け入れた。
頑張って大部屋に慣れようと、耐えて耐えて
ストレスがMAXになった頃、夜勤だったプライマリーさんの態度が気に食わなくて、深夜に病棟でブチ切れた。
プライマリーさんは速攻で当直医を呼んだ。
その当直医がたまたま私の主治医だった。
主治医は「たぶん病棟にいることがストレスになっちゃってる。薬剤調整も終わりが見えてるし、今日このまま退院しましょう。お家に電話するね。」
深夜23時に退院決定。
3ヶ月予定の入院は、5週間で終了。
荷物は大嫌いなプライマリーさんがまとめてくれて、主治医は退院処方を用意してくれて、私はパジャマのままで退院した。
急転直下の退院だったから、しばらくは毎週通院すること、薬の自己管理は禁止、と言われた。
現在、私は再入院することなく外来で治療中。
外の世界が辛くて、あんなに嫌だった病棟に
たまに帰りたくなるけど、なんとか踏ん張れてる。
今は2週間に1回の診察で落ち着いてる。
就労移行支援にも引き続き通所していて、
企業実習に行ったりして、就活も頑張ってる。
閉鎖病棟での5週間は、きっと私にとって必要な時間だったのかな、と今では思える。
私の精神科閉鎖病棟でのお話しでした。