新卒で税理士事務所に入社した話
今回は、私が新卒で働いた税理士事務所の話。
初めにお断りを入れておくと、私は税理士資格は持っておらず、ただの社員として勤務していました。
本題。
そもそも税理士事務所って何してるの?
って人が大半かと思います。
ただ、税金に関係する仕事だということはなんとなくみなさん理解されてるのではないでしょうか。
ここで税理士事務所が何をしているのか、
まずはざっくり書き出してみます。
(※事務所の規模や得意分野によって異なります)
・顧問企業の帳簿作成、監査
・決算業務(申告書の作成)
・年末調整
・償却資産税申告
・確定申告
だいたいこれらをこなして1年が経ちます。
毎年毎年、月次業務+季節業務という感じ。
特に箇条書きした最後3つの業務は冬に集中しているので、この時期が繁忙期になります。
加えて、日本の企業は圧倒的に3月決算の会社が多いので、3月決算の税務申告をする5月も繁忙期です。
そして決算業務をスムーズに遂行するためには、毎月の帳簿作成と月次監査が重要になってきます。
「まぁ決算のときにまとめてやればなんとかなるっしょ〜」
私も決算を経験するまではこう思っていましたが、なんとかならなかったです。
決算では、消費税の課税区分のチェック、減価償却資産のチェック、売掛買掛の突合、などなどやること盛り沢山。月々の証憑書類なんていちいち見ている暇はありません。
さらに、消費税課税事業者で本則課税だったらもっと地獄。いつも私は会計ソフトからExcelに吐き出したデータとにらめっこしていました。
日頃の積み重ねが、決算月の自分をラクにしてくれます。監査大事。
私は文学部出身の無資格、未経験だったので、入社して最初の頃は会計処理だけを任されていました。大量の領収証と請求書を見て「1ヶ月分でこの量…?」と絶句したのは、今でも覚えています。
しかも処理が終わったらその大量のレシートやらを、1枚ずつ紙にペタペタ貼って整理。
おかげで、幅広や長いレシートを発行する店が嫌いになりそうでした。ちなみにこの理由でコストコのレシートが大嫌いでした。
付け加えると、ゴルフ場の領収証と軽油のレシートも嫌いでした。(ゴルフ場利用税や軽油税があり、分ける必要があったため。)
こんな感じで、税理士事務所には無限に仕事があります。最近はペーパーレスや脱ハンコが叫ばれていますが、あまり浸透していないように思えました。だって帳票は7年保存が義務だし、決算書に押印もらいに先方を訪問してたし。
さて、税理士事務所の社員として常に意識していたことがあります。
それは、「お客様の超個人情報を扱っている」ということ。どんな資産を持っていてどれくらいの借入金があるのか、従業員に支払っている給与の額、ひいてはマイナンバーや住所、家族構成、通帳の中身まで把握していました。
こんな大事なものをお預かりして仕事をしている、私の仕事が会社やそこで働く従業員やその家族にまで影響が及ぶと思うと、責任を感じざるを得なくなり、私はプレッシャーに耐えきれずに2年半でドロップアウトしました。
この業界で再び働こうとは思っていませんが、
この業界で働いたからこその知識は身に付けられました。消費税、法人税、所得税率、相続税、これらの基本は座学でも実務でも上司や先輩からたくさん教えこまれたので、日常生活レベルであれば多少は活きるかもしれませんね。
最後に、
税理士事務所はかなり変わった人が多いです。
そして、事務所でバラツキはあると思いますが、繁忙期は残業覚悟なので割と体力勝負です。
チマチマコツコツの作業が苦ではなく、体力に自信のある方にはオススメしたい仕事です。(もちろん簿記を理解してることが前提です)
結局ここまで書いたけど、言いたいことがまとまらない、よく分からない文章になってしまいました。
たった2年半しか働いてない人間の、私的感情入りまくりの駄文です。ご容赦ください。
長文をここまで読んでくださった方、ありがとうございます。