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Blue Rondo A La Turkで迷わないために

The Dave Brubeck Quartetの名盤『Time Out』は変拍子の教科書みたいなアルバムで、リズム感の悪い僕には大変勉強になります。

特にこのシングルの2曲
Take Five
Blue Rondo A La Turk
は最高ですね。

シングル Take Five / Blue Rondo A La Turk

まずは皆さん良くご存知の『Take Five』
何も考えずに聴くと「イイ曲だな〜」で終わってしまいますが、じっくり聴くと違和感を感じます。そして、何拍子?って気になって、5/4拍子だと分かると快感に変わっちゃいます。
でも、5拍子を数えるのは難しいですよね。
そんなときは、3・2・3・2…と数えると分かりやすいと聞きました(8分音符なら駅名に当てはめるとか)。
しっかり変拍子を満喫できますね。

さて、問題はB面の『Blue Rondo A La Turk』の変拍子です。
キース・エマーソンがNice時代にカバーするほどカッコイイ曲ですが、リズムが複雑過ぎて迷子になります。

9/8拍子なんです。早過ぎて数えられない。しかも途中で変わるし…。
そこで、拍子数で表すと、
2・2・2・3 / 2・2・2・3 /
2・2・2・3 / 3・3・3 /
三田・三田・三田・渋谷/
三田・三田・三田・渋谷/
三田・三田・三田・渋谷/
渋谷・渋谷・渋谷/
になります。
おぉっスゲェ〜!変拍子に追い付いていけるとクセになりますね。
これで変拍子の迷路で迷いません。
そして、ソロパートはクロスオーバーしながら渋い4/4拍子の4ビートに変わります。
このリズムチェンジも鳥肌モノです。
アルバムのトップを飾るこの曲は、スリリングさとリラックスが同居した演奏で、最初から最後まで一気に聞かせてくれます。

続いてアルバムB面1曲目の『Three To Get Ready』ですが、謎の変拍子です。

基本的に3/4拍子の軽やかなワルツですが各フレーズの最後に
3・3・3 ・3・2 /
3・3・3 ・3・2 /
と2拍入ります。何故入れたのか?
凡人の僕にはわかりません。
しかし、この部分が曲のアクセントになっているのは事実で、「騙されないぞ!」と真剣に聞き入ってしまいます。

『Kathy’s Walts』は、タイトルがワルツなのに4ビートで始まります。
アレ?と思っていると突然ビートルズの『All My Loving』のフレーズが…。
1分02秒からClose your eyes. And I kiss you. Tomorrow....と。でも、こちらの方が4年ほど早いですね(笑)

その直後から3拍子のワルツに変わり、ポール・デスモンドのサックスのソロに。
しかし、デイヴ・ブルーベックのピアノソロでは、リズムはワルツなのに、ピアノが4ビートぽいフレーズを弾いてみたりと、凝ってると言うか、結構遊んでる感じが面白いです。

そんなわけで、ブログレッシブロック好きには馴染みのある変拍子。ジャズでも体験できて嬉しいです。
きっと、ジャズにはクラシックと同様に数多くの変拍子があるのでしょうね。
また、新たな気付きに巡り会えることを楽しみにしています。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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