占い師を盲言を信じないコツ「批判的思考」+32
クリティカルシンキングシリーズの続きです。(+10,+20,+30,+31)
前回は、確率判断を経験や知識から決める方法のヒューリスティクスについて説明し、その方法論の1つの「利用可能性」を説明しました。
今回は、もう1つの方法論の「代表性」について説明します。
よく目立つ概念を基準に考える
代表性ヒューリスティクスとは、「自分が強く想起する概念」を尊重する考え方です。言い換えると、「これってこういうものだよね」と生起しやすい考えを優先すること。
たとえば、占い師に相談へ行った場合、疑い深い人であれば占い師の話をまともに聞きはしません。なぜなら占いは「インチキである」という概念を持っているからです。
しかし占い師へ「テレパシーが使えるすごい人!」という概念を抱いている人からすれば、「この人スゴい(^q^)」になるのです。
占い師との会話で、1が疑い深い人、2がテレパシー信者だとします。
↓↓↓
あなた…、1人でいるのが好きなように見えて、じつは寂しがりよね?
1.だれでもそうでしょ…
2.なんでわかるんですか(^q^)
だけどその寂しさを埋めるために恋人がほしいわけじゃない。あなたは誠実な人ね。そんなあなにはきっとステキな人が現れるわ
1.いつ、どこで、どのように会うかまで教えてほしい
2.ホントですかァァァ(^q^)
利用可能な説明が「占い師はエスパーだ」になれば、1のように論理的に考えることを止め、自然とこのような解釈になるのです。この例は意外にバカにできない話で、「安いものが正義だ!」と思っているひとは1円の節約のために隣町まで自転車を漕ぎます。
客観的に見れば非合理に見えますが、本人はまじめで合理的。なぜなら代表性をもとに判断したに過ぎないからです。
自分がどんな代表性を持っているか確認する
大事なのは、どのタイミングで確率判断に代表性を採用し、自分が誤った代表性を使用していないかメタに認識すること。この認識を行えば、現実の確率を無視してまちがった判断をする機会はグッと減るでしょう。
【考えてみよう】
Oくんは学生である。服装はいつもチェック柄のシャツにジーパンで、靴はアディダスのスニーカーである。アクセサリーでメガネをかけており、荷物はリュックサックに積んでいる。髪型はパーマがかかったようにクルクルしている。Oくんは、大学でどの学部に属していると予想できるだろうか?
読んでいただきありがとうございます。これからも読んでもらえるとうれしいです。