ゆるデザトークのロゴを作った話
それでは今から「ゆるデザトーク」のロゴを作った話をします。
みなさんこんばんは。Incrementsという会社でデザイナーをやっています。綿貫佳祐と言います。
Incrementsをご存じない方もいらっしゃると思うので少しだけ紹介しますと
- プログラミングに特化した情報共有コミュニティのQiita
- 社内向け情報共有のためのQiita Team
- エンジニアの採用を支援するQiita Jobs
これら3つのサービスを展開しています。
普段の私の業務は、これら3つのデザイン制作や作戦を考えることなどです。
さて前置きが長くなりましたが、今回の「ゆるデザトーク」のロゴを作った話をします。
主催のきよしさんが各種クリエイティブ作成してくれる人を募集しているのを見て
「普段サービスのロゴは作るけど、イベントのロゴってあんまり作らないなあ……良い機会だしやってみよう!」と思って手を挙げました。
一口にロゴといっても、サービスやブランドのロゴと、イベントのロゴとだと大事になるポイントが結構違うと思っています。
色々なロゴを検索できるサービスのスクショなんですが、サービスとかブランドのロゴ、なんとなく「こういう感じ」ですよね。
スクリーンショット元
Instant Logo Search
こういったロゴは、紙とディスプレイどちらでも可視性を担保しないといけないとか、看板に載せるくらい大きい使い方からファビコンサイズくらい小さい使い方までスケールが違っても同じ印象を与えないといけないとか、もう考えることが無限にある上に一度出したらおいそれと変更出来ません。
条件とか制約が本当にめちゃくちゃ多いので自然とシンプルな形状や色使いになる場合が多いと思います。
対してイベントのロゴの場合……みなさんもご存知であろうデザイン系イベントのロゴをいくつか拝借してきました。
スライドに出しているイベント
Designship
Design Scramble
UX MILK All Night
こちらはイベント自体のイメージを上手く伝えられるかとか、ロゴ単体でもグラフィックとして成立しているとか、そういう価値を求められると思います。比較的、あくまで比較的ですが、制作サイドが色々なコントロールをしやすいです。
ですから汎用的な使い勝手よりはある1シーンにおいての特化した価値を出したいものです。
そんなイメージで、普段とは少し違う経験が出来るだろうと思って取り組んだ訳です。
はじめはムードボード作成から行いました。本当はムードボードもきよしさんと一緒に作ると良かったと思うんですが、今回は少し急ぎ目だったので自分だけが見る用です。
体裁は全然整えず、Pinterestで集めて「ロゴにおけるゆるさ」を確認しました。
次は下書きです。ここではProcreateを使いました。
元々はイラストレーションを描くツールなのでロゴとかグラフィックデザインをする用のものではないんですよね。
ただ、逆に初めからフォトショやイラレみたいなソフトで作業すると整列とかパスの綺麗さとかがつい気になりがちというか……。
線の綺麗さなんてラフのときに気にするべきじゃないので、あえてイラスト用ソフトを使って思いつくままに案出しをしました。
ちなみに紙とペンでやらなかったのは、コピペやアンドゥは欲しかったからです。
色々案を出しましたがこれに決めたのは
- 字体が太い方がゆるくしやすかった
- 角張ってるより丸い方がやっぱゆるい
- 最初は「TALK」だったのを「ト〜ク」に(英語だとなんかシュッとしてた)
- 話すイベントなので吹き出しモチーフ
てな具合です。改めてこう言語化すると何も考えて無いっぽくなっちゃいますね……いや、真剣に「ゆるさ」と向き合った結果、言葉までゆるくなったと捉えてください!
そんなこんなでカラーラフまで仕上げて、次は清書です。
Affinity Designerを使ってデータを作成しました。Affinityは今回が初めての使用です。
仕事以外の制作で自分に課しているルールとして「今まで使ったことないツールを使うなど、何か1つチャレンジする」があるんですよ。
なので購入だけして全然使っていなかったAffinityを試してみました。
まずはiPad版でパス化だけしてみたんですが……うーんなんかラフのが良かった感ある。
あとこの資料を作っていて気付きましたがラフのときから青色が変わっています。カラーコードをコピペして作ってたと思うんですけどね……なんででしょうね……。
それはさておき、もう少し手を入れたいなーと思い今度はPC版のAfffinityで作業です。
なんで同じソフトなのにiPadからMacへ?って話ですが、理由はこんな感じです。
まずフォント管理をiPadでやるのが煩雑過ぎます。管理ソフトあるんですけど……自分にはまだ発展途上だなあって印象でした。
あとは細かい作業はPCのがなんだかんだ楽ですし、デバイス間での連携を試すって意味でもMacに移るか〜くらいのノリです。
ちなみにイラレと比較すると、明らかに物足りないみたいなことはなくて、むしろこっちのが便利じゃんって機能も見受けられました。
その話し始めると長くなっちゃうので割愛しますが、試してみて良かったです。
他のAffinityシリーズも是非使ってみたいなーと思っています。
さてそうこうしているうちに完成しました。
そうこうしているうちに完成しました。変更点は見れば分かるとは思いますが
- 文字に落ち影っぽい加工を追加
- 英語フォントをroundedに変更
- 黄色のモニョに濃いもの追加
- 字間・色・線幅の調整
などです。変更量は大したことないですが、並べてみるとそれなりに良い感じでゆるくなったのではないでしょうか。
途中経過を晒すのは恥ずかしいものの、このイベントのロゴ作成の裏側はこんな感じだったんですね〜。
本当はモーションまで作るとか、それっぽいガイドライン作るとかしたかったんですけど諸般の事情で断念……。
イベント第二弾があったら挑戦してみたいなと思っています!
おまけで、ラフを描いているときの動画を流しつつなんとなくそれを解説しようと思います。
それでは自分の発表は以上です。ご清聴ありがとうございました!
最後まで読んでいただいてありがとうございます!