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【つの版】遊牧民と世界史・参考文献

 ドーモ、三宅つのです。つのが遊牧民関係の記事を書く時に参考にしている文献集です。すでにいくつか参考文献を列挙していますが、追加します。

 つのは全くのド素人で、先行研究の上澄みを掬って浅瀬でチャプチャプしているだけです。インターネット上の記事や歴史読み物的な新書・文庫本などをつのなりに読み、図書館とかで調べて考えてはいますが、つのの書いていることを鵜呑みにはせず、あなたはあなたで調べて考えて下さい。

 なお、つのは「面白いからこの方がいい」的な考え方をあまりとりません。やりたくば小説やマンガ、ゲーム、アニメなどフィクションの領域でやって下さい。センセーショナルに書けば本は売れるかも知れませんが、蓋然性に欠けた情報が拡散して独り歩きし、巡り巡って邪悪なカルトや反社会集団に利用されかねません。というか、されて来た歴史が厳然とあります。左右の思想に偏ることなく、つのなりに噛み砕いて、ここに提示します。


史記(司馬遷)

 古代東アジアを知るための基礎史料のひとつです。原文はWikisourceでも読めますが、文庫版で日本語訳も出ています。神話伝説や怪しげな話も多く含まれているものの、物語・文学として非常に面白く、教養として読んでおいて損はありません。歴代の正史なども読んでおいてください。

遊牧民から見た世界史(杉山正明)

 つのの遊牧民関係の記事は、だいたいこれと岡田英弘氏の著作に拠っています。スキタイからモンゴル帝国を経て近世に至るまで、世界の歴史は中央ユーラシアの遊牧民が突き動かしてきました。清朝以後のチャイナ、中央アジア諸国、インドやイラン、オスマン帝国、そしてロシアもその末裔です。彼らの歴史や世界観を知っておくことは、様々な面において有用でしょう。

スキタイと匈奴 遊牧の文明(林俊雄)

『興亡の世界史』という世界史シリーズの一冊です。古代世界を揺るがしたスキタイと匈奴という二つの遊牧帝国に焦点をあてています。スキタイは現代のウクライナを中心としており、ウマがあのあたりで家畜化されたとも言われ(北カフカースとも)、人類史的にも非常に興味深い地域です。匈奴はスキタイと似通った文化を持ち、モンゴル高原に最初に現れた巨大な帝国として、のちの突厥やウイグル、モンゴル帝国の原型ともなりました。同シリーズは読みやすく面白いので、集めたりしてみてください。

チンギス・カン "蒼き狼"の実像(白石典之)

 モンゴル帝国の建国者チンギス・カンについて、史書や考古学から実態に迫る好著です。モンゴル帝国時代の遺跡や遺物は意外と多く存在しており、史書の記録ばかりではなく様々な科学的アプローチも行われています。

オスマン帝国 繁栄と衰亡の600年史(小笠原弘幸)

 版図は三大陸に跨り、歴史は600年を超える大国・オスマン帝国の興亡を描いた好著です。『興亡の世界史』シリーズにも「オスマン帝国 500年の平和」がありますし、合わせてお読み下さい。オスマン帝国はテュルク系のイスラム国家であり、東ローマ帝国の版図を受け継ぐ地中海帝国であり、陸と海、西洋と東洋の狭間にあって世界史に多大な影響を与えました。

 この他にも歴史関係の書籍やサイトは掃いて捨てるほどありますが、つのが記事を書く上で参考にしている基本的なものはこれらと英語版Wikipediaぐらいです。つのの記事に時々提示してあります。読んでみて下さい。うっかり陰謀論などにハマると戻れなくなる恐れがあるのでご注意下さい。マジでご注意下さい。人間は容易に嘘を吐き、騙されやすい生き物です。

【以上です】

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三宅つの
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