忍殺TRPGリプレイ【スクランブル・ヴァイス】01
ドーモ、三宅つのです。これは古矢沢=サンのランダム生成シナリオ「ウツツの鳥居」を元にして、つの次元のAoSで起きたことをリプレイ小説化したものです。
前にやりましたが、今回はザイバツニンジャたちがポータルを駆け抜けていますので、その続きです。9人のうちアンバサダーはヌケニンし、ダークドメインは爆発四散したので7人です。あと何人が脱出できるでしょうか。
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『『『アイエエエ!』』』ザイバツニンジャたちがスピードチューブの内側めいた空間の壁にバウンドし、血飛沫めいた01を噴出させた。『バカな……』思念が木霊した。彼らの意識体は苦しみながら、前方の闇へ高速で吸い込まれていった。前方から迫りくるのは、無数のインクィジター!
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◆インクィジター(種別:ニンジャ/コトダマ/リアルニンジャ/大型3×3)
カラテ 18 体力 50
ニューロン 25 精神力 50
ワザマエ 18 脚力 10
ジツ 8 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 18/18/25/25
回避/精密/側転/発動 25/18/ -/33
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品:なし
◇ジツやスキル
☆インクィジター(本人)、ジツLV8
★★★電子の巨人:体力と精神力がニューロンの2倍
大型3×3、ダメージ軽減、殺伐耐性
★★★猛威:その他の行動として発動判定(H)
成功すると、視界内の敵全員に判定成功数と同値のダメージ(回避H)
アトモスフィア上昇の影響を受けるが、回避難易度へのマイナス修正を受けない
★★★完全分解:「不滅」を持つ対象を滅ぼせる
★★★不滅:即死耐性
◉疾駆
◉01分解耐性
◉大型3×3
◉手番2回
●連続攻撃3、連射3、時間差、マルチターゲット、ニンジャ第六感
能力値合計:77
戦闘開始:1ターン目
イニシアチブ
25:インクィジター/IQ
14:メンタリスト/MT 回避12、体力12、精神力10、緊急回避0、AB使用済
10:コンジャラー/CJ 回避12、体力10、精神力11、緊急回避3
7:アイボリーイーグル/IE 回避12、体力11、精神力8、緊急回避0、AB使用済
6:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力19、精神力7、緊急回避0
サンバーン/SB 回避9、体力1、精神力9、緊急回避0
5:ガーディアン/GD 回避7、体力7、精神力0、緊急回避0、AB使用済
4:レッドゴリラ/RG 回避6、体力34、精神力13、緊急回避0、AB残り1回
ナムサン!無数のインクィジターは寄り集まり、01のガスめいたノイズから成る雲突くような巨人と化した!長い鉤爪は否定的情報そのもの!これを躱して背後へSMASH!「アバーッ!」ナムアミダブツ!アイボリーイーグルは躱しきれず、インクィジターの暴威をまともに食らう!「サヨナラ!」
KABOOOOM!アイボリーイーグルは粉々に砕かれ爆発四散、01のパーティクルと化す!「アイエエエ!?」ガーディアンは恐怖に泣き叫ぶ!「やかましい!」レッドゴリラは彼を叱咤し、傘めいてかざしながら進む!「やつは運が悪かっただけだ!ポータルを潜り抜ける途中で三割は死ぬ!」
無限に重なり合う0と1のガスめいたノイズで作られたトンネルを飛びながら、ザイバツニンジャたちは全力で壁を蹴り、インクィジターの鉤爪や群れを躱してすり抜ける!「「「「「「イヤーッ!」」」」」」六人が成功!だが!「ぐ、グワーッ!?」サンバーンが壁から生えた鉤爪に捕まった!
2ターン目
イニシアチブ(一騎打ち)
25・13:インクィジター/IQ
6・3:サンバーン/SB 回避9、体力1、精神力8、緊急回避0、AB使用済
ZANKZANKZANKZANKZANK……トンネルの壁から無数の人型が隆起し、サンバーンをあざ笑うようにオジギを繰り出す。「ドーモーモーモーモーモ、インクィジターターターターター010111ター01010111」「アバーッ!」サンバーンは壁の中に引きずり込まれ、01ノイズと化し消滅!インガオホー!
戦闘終了
???
イニシアチブ
14:メンタリスト/MT 回避12、体力12、精神力10、緊急回避0、AB使用済
10:コンジャラー/CJ 回避12、体力10、精神力9、緊急回避0、AB使用済
6:ブラックドラゴン/BD 回避13、体力19、精神力6、緊急回避0、AB使用済
5:ガーディアン/GD 回避7、体力7、精神力0、緊急回避0、AB使用済
4:レッドゴリラ/RG 回避6、体力34、精神力13、緊急回避0、AB残り1回
イベント1
01010101……メンタリストが意識を取り戻すと、そこは見るからにジゴクめいた領域であった。溶岩流が暗黒の空間を流れ、周囲を複数のオニが取り囲み、金棒やサスマタを手にしている。傍らにはコンジャラー。「はて、ここはジゴクかね」「カラテがあります。切り抜ければよろしかろうかと」
二人はさして動じず、カラテを構えた。オニどもは見たところ、さしたる強さでもない。サンシタニンジャかスモトリ程度であろう。ならば、問題なし!「「イヤーッ!」」「「「「アバババーッ!」」」」ナムアミダブツ!二人のマスター級ニンジャのカラテは、瞬時にオニたちを全滅させた!
◆
01010101……ブラックドラゴンが目を覚ますと、見上げていたのは闇の空だ。ジゴクか。だが、耳からは波音が入ってくる。波音?彼は訝しみ、首を巡らせて周囲の状況を確認した。空は闇、周囲は……海。ここは浜辺だ。ゴミ処理場めいて漂着物が無数に散乱している。船の残骸、ばかりではない。
ポストや鉄パイプ、ネオン看板、星条旗、馬具、ヤリ、象の骨など、年代も文化もバラバラの物体が無数に混じる。装束を着たニンジャの死骸もあった。それも、ひとつでは無い。「!」彼は跳ね起きた。倒れ伏しているニンジャの中に、ガーディアンと……レッドゴリラがいた。生きているようだ。
「起きろ、レッドゴリラ=サン」「むう……!」「アイエエエ……」二人は目を覚ました。生きている。だが、ここはどこだ。アノヨなのか。ギーコ、ギーコ……三人は近づいてくる軋み音に注意を払った。音の方向を見やると、水面をランプで照らす粗末なボートが島へと近づいてくるところだった。
ギーコ……ギーコ……ランプが照り返す孤独な船主は……やはりニンジャ!「ヒッ、ヒヒッ、ヒッ」狂気じみた笑い!海賊帽をニンジャ頭巾の上から被ったニンジャが船上からアイサツした。「ドーモ。カロン・ニンジャです」
「……ドーモ、ブラックドラゴンです」「レッドゴリラです」「ガーディアンです」三人はアイサツを返す。「古事記に書かれた、サンズ・リバーの渡し守か」ブラックドラゴンは脂汗を流す。ここはアノヨ、オヒガンなのだ。カロン・ニンジャがいても不思議は……「嘘だがね。俺はコルセアだ!」
イベント2
「……さて、どうやれば現世に戻れるのやら」メンタリストとコンジャラーは、ジゴクめいた領域をあてどなく歩き始めた。先程のオニたちに道案内を頼めばよかったか。しばし進むと、岩の上に輝く結晶が突き刺さっている。メンタリストは少し躊躇い、それを掴み取った。何らかのレリックだ。
◆
「……ドーモ、コルセア=サン。ここは何だ」「見ての通り、アノヨだよ。物質世界の裏側とでも言おうかね。どうしてこんなところへ生きたまま迷い込みなさった?」コルセアは船上でキセルに火をつける。「さっぱりわからん。ポータルに飛び込んだらいきなり怪物が襲って来てな」「なるほど」
コルセアは頷く。「インクィジターと名乗っておったろう。ポータル・ジツを使う時は気をつけられよ。で、使い手は?」「アンバサダー=サンというのだが、はぐれてしまってな。見かけておらんか」「いや……」その時、浜辺に銀色の人影が現れた。010101010101010101……『見つけたぜ』
ブラックドラゴンとレッドゴリラは振り向き、目を瞠る。見覚えのある姿だった。「貴様は……!」『ドーモ。エーリアスです!』
「ドーモ、レッドゴリラです。いつぞやは手こずらせてくれおって」「ドーモ、ガーディアンです。敵か!」ザイバツニンジャたちは殺気立つ。『実際ザイバツとも、シテンノ=サンたちとも因縁があるンだ。あんたらを現世に還すわけにはいかねェ』エーリアスは両掌にジツの力をこめる。一触即発!
戦闘開始
【続く】
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