忍殺TRPGリプレイ【エンター・ザ・ダンジョン】01
ドーモ、三宅つのです。これは古矢沢=サンのシナリオ「地下ダンジョンの企業遺跡」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
ネオサイタマの旧世紀企業遺跡へダンジョンアタックする宝探しのミッションです。成長の壁を越えていないニンジャ4人で挑むことが想定されていますが、調整も可能でしょう。ちょうど昨夜(11/18)の「初心者向けPCニンジャ作成会イベント」で作成したサンシタニンジャが2人います。
◆デッドリーチェイサー(種別:ニンジャ)
カラテ 5 体力 6
ニューロン 1 精神力 2
ワザマエ 5 脚力 3/N
ジツ 0 万札 -5
DKK 2 名声 1
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 6/ 2/ 3
回避/精密/側転/発動 5/ 6/ 5/ -
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆家族の写真:精神力+1
◆生体LAN端子LV1:ニューロン+2、イニシアチブ+1
◇ジツやスキル
◉ニンジャソウルの闇:体力・攻撃・射撃・精密・発動+1
○生い立ち:凶悪指名手配犯 万札5、DKK2を取得
◉知識:ドラッグ
◉交渉:威圧
○背景:恐怖や諦観
能力値合計11
◆マッドガンナー(種別:ニンジャ)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 5 脚力 3/H
ジツ 0 万札 -10
DKK 0 名声 1
攻撃/射撃/機先/電脳 3/ 7/ 3/ 3
回避/精密/側転/発動 5/ 6/ 6/ -
即応ダイス:3 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆チャカガン×2:連射2、射撃難易度H、側転難易度+1、ダブルターゲット
◆オーガニック・スシ
▶サイバネアイLV1:ワザマエ+1、射撃時さらに+1
◇ジツやスキル
◉トリガーハッピー:回避ダイス2を消費し発動 マルチ・時間差・弾薬不可
手番中に連射+2、バースト3×3、射撃難易度+1
◉魅了
○生い立ち:ガンマニア
◉知識:銃器
○背景:反抗心や嫌悪
能力値合計:11
作りたての割にそこそこ強いですが、今回は4人パーティーが想定されているため、最低でももう1人は必要です。そして生体LAN端子持ちはいますがスラッシャーばかりでハッカーがいません。マインドシーカーくんちゃんを連れてきてもいいですが、こないだ活躍したばかりですから他をあたりましょう。ちょうどよさそうなハッカーニンジャは……いませんね。作ります。
マッドガンナーと同じく11ポイントスクラッチで作りましょう。ハッカーの生い立ちをチョイスすると、「ブラインドタッチ」「元ハッカーカルト」「ローグハッカー」などになります。生体LAN端子を持っていたほうがいいですから「元ハッカーカルト」にしましょう。ジツはいいとしてカラテとワザマエ3、ニューロン5にすれば生い立ちでカラテ2、ニューロン6にできます(していいのか知りませんが)。知識はハッカーの流儀と11:ストリートの流儀。スキルはkill-9を載せます。アイテムはトロ粉末。借金があるとモチベがあがるので入れます。Bingでイメージを作るとテッコになりました。
◆ストリーク(種別:ニンジャ)
カラテ 2 体力 2
ニューロン 6 精神力 7
ワザマエ 3 脚力 2/N
ジツ 0 万札 -10
DKK 0 名声 1
攻撃/射撃/機先/電脳 3/ 3/ 7/ 8
回避/精密/側転/発動 7/ 3/ 3/ -
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV1:ニューロン+2、イニシアチブ+1
▶テッコLV1:カラテと回避+1
◆トロ粉末
◇ジツやスキル
◉kill-9
○生い立ち:元ハッカーカルト
◉知識:ハッカーの流儀、ストリートの流儀
○背景:反抗心や嫌悪
能力値合計:11
まあまあな戦力ですね。では、始めます。
◆◆◆
ダンゴウ
ネオサイタマ有数の歓楽街、ネオカブキチョ。ウシミツ・アワー。
この街の地下には、広大な迷宮が広がっている。無計画な開発と改装工事の末に毎年遭難者が頻発する魔境となったのだ。そして最近、ここを探索していたトレジャーハンターチームによって、その奥の一角に存在した旧世紀の企業遺跡が発見された。彼らは大いに喜んだが、調査は難航した。
遺跡内部で自己メンテナンスを続けていたセキュリティ・システムが作動し、チームの何人かが死傷したのである。生き残りたちは這々の体で地上へ戻り、断片的な情報が裏社会へわずかに出回るにとどまった。この情報を聞きつけて、胡乱な探索者たちが集まってきている……。「そういうわけだ」
傭兵ハッカー・ストリークはダンジョンの入り口でビズの説明を行った。集まったのは凶悪指名手配犯のデッドリーチェイサーと、ガンマニアのオイランアサシン・マッドガンナー。全員ニンジャだ。「ハッカーは俺、スラッシャーはアンタたち。協力してお宝を手に入れ山分けといこう」「「OK」」
ネオカブキチョ一帯はソウカイ・シンジケートのシマであり、彼らに先んじて行動しなければ一切合切持っていかれてしまう。急がねばならない!
調査開始
3人はしめやかに企業遺跡へ潜入した。進んでいくと、かすれた文字が目に入る。『HITOKU LOGISTICS』と読めるが……「知らねェ社名だな」「アタシも」「これは、旧世紀の中小コーポだな」ストリークは説明する。社名の通り「情報の秘匿性」を重点する物流系の会社であったという。
実際にどのような取引に関わっていたのかは謎が多いが、機密を含む品物や賄賂など、通常の輸送手段を用いるとリスクが高い物品の輸送や保管に協力し、利益を上げていたと推測されている。「つまり、お宝が眠っている可能性が高い」「スゲェぜ!」「楽しみね」スラッシャーたちは下品に笑う。
「だが、そのぶんセキュリティも厳重ってわけだ。荒事はそっちに任せるから、トラップ解除とかは俺に任せな」「ヨロシク」
???
……迷宮を慎重に進んでいくと、ブゥーン……という音が聴こえてきた。「伏せろ。侵入者排除ドローンの群れだ!」ストリークが警告し、3人は物陰に身を隠す。ニンジャ野伏力を発揮すれば、機械であろうと欺くことができる。ドローンの群れは周囲に走査光を投げかけ……飛び去っていった。
……やがて、3人の前にトレジャーボックスとおぼしき機械仕掛けの箱が現れた。「機密な」と書かれたシールが貼られており、ウカツに開けると機密保護セキュリティが作動し、致命的事態が起きるかも知れない。「どうする。開けるか、無視するか?」「……やってみよう」ストリークが挑む!
彼は生体LAN端子を箱の端子孔と繋ぎ、慎重にハッキングを行う。…………キャバァーン!電子音が鳴り響き、箱は複雑に動きながら展開していく!中にあったのは……平たい楕円形の黄金インゴット、コーベインだ。「おお」「やったわね」「ああ。万札12枚にはなるぜ」「借金返済には遠いか」
……さらにしばらく進むと、死体が転がっている。死後しばらく経っているとおぼしいが、バイオネズミなどに食い荒らされていて、性別や年齢ははっきりしない。しかし身につけている衣服や物品から、最初にここへ潜入調査を行ったトレジャーハンターたちの1人であろう、と推測はできた。
デッドリーチェイサーは死体を漁り、金目のものを探す。「チッ、大したモンも持ってやがらねェな。仲間が持ってったのか?しかも男かよ」彼は凶悪指名手配犯かつ危険なジャンキーで、ニンジャソウルのもたらした暴力に溺れている。死者を悼むような敬虔さは微塵も持ち合わせていない。
「死因は何かしら」「見りゃわかんだろ、さっきのドローンに撃たれたンだよ!」「たぶんな」確かに、頭部や胸にはショットガンで撃たれたような痕が残されている。爆発四散していないなら非ニンジャ、モータルだろうが、ニンジャであっても食らえば危険な威力だ。3人は気を引き締めた。
探索継続
【続く】
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