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【2020年エイプリルフール企画】古代ローマカラテ文明の滅亡についての一考察

神々の戦争のごときニンジャたちの戦闘は世界各地で行われた。砂漠の地に十の災いが訪れ、チョップで紅海が割れ、フジサンが噴火し、大洪水が起こり、古代ローマカラテ文明が滅んだ。(『ニンジャスレイヤー』「カース・オブ・エンシェント・カンジ」より引用)

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ドーモ、ガイウス・トゥニウス・ミヤケイウス(C.Tunius Miaceius)だ。

これは「ニンジャスレイヤー」における謎の文明「古代ローマカラテ文明」の滅亡についての非公式な考察だ。詳細は公式を待ちたいところだが、古代ローマカラテの宿命で説明がすっ飛ばされそうな気もするし、春の陽気で心うきうきとしてついカッとなってやった。あなたは精神衛生とかネタバレ、ニンジャリアリティショックに気をつけるべきだ。

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古代ローマカラテ文明とは

まず、古代ローマカラテとはなにか。それは古代ローマ以来の古い歴史を持つカラテの流派であり、古代ローマの建国王ロムルス(ニンジャ)によって編み出された。ニンジャの基本的な回避動作「ブリッジ」はこの古代ローマカラテによって完成されたものであり、この姿勢の堅牢さに着目してアーチ建築が生み出されることとなったという。古代ローマカラテ文明とは、こうしたカラテを極めたニンジャに支配された帝国であったに違いない。

滅亡の時期

そして古代ローマカラテ文明はニンジャ大戦によって滅んだ。我々の世界においてローマ文明がいつ頃滅んだかは諸説あるが、一応は西ローマ帝国の皇帝が消滅した西暦476年を区切りとする(正統な古代ローマの後継者たる東ローマ帝国は1453年まで続いた)。ところが、ニンジャ大戦は紀元前1500年頃から紀元前1300年頃まで続いたというのだ。200年間ずっと戦争状態にあったのではなく、休戦を挟んでいたのではあろうが。

我々の歴史において、ロムルスによる古代ローマの建国は紀元前753年とされており、ロムルスの先祖と位置づけられるトロイア王家の英雄アイネイアスがイタリアへ渡ったとされるのもそれから500年ほど前、紀元前13世紀頃とされるのが通説だ。古代ローマカラテ文明は、それよりも遥か前に滅んでいたことになる。近代以前のニンジャスレイヤー世界の歴史は我々の歴史とは大きく異なっているとはいえ(平安時代が三千年続いたなど)、あまりに大きな違いである。これをどう解釈すればよいのであろうか。

トロイア戦争とはニンジャ大戦のことなのか、その一部なのか、それとは別なのか定かではないが、なんらかのニンジャ真実が反映されていることは間違いあるまい。なにしろゼウスを始めとするオリュンポス十二神がニンジャなので、ロムルスの父アレス(マルス)、アイネイアスの母アフロディーテ(ヴィーナス)も当然ニンジャである。ニンジャは子をなせないため、父や母とはインストラクションを授けたセンセイ(師父、師母)のことだ。

紛らわしいことに、古代ローマ文明、いわゆるローマ帝国もニンジャスレイヤー世界には存在している。上記の年表には紀元前44年に「ローマ皇帝カエサル」が暗殺されたとある(史実では終身独裁官)。つまりニンジャ大戦で古代ローマカラテ文明が滅んだ後に、ローマが再建されたのだろう。ロムルスがニンジャであるなら、ニンジャ大戦を生き延びて(あるいは数百年の間休眠して)自らの帝国/クランを再建したのかも知れない。アイネイアスとロムルスが同一のニンジャの異名であったとも考えられる。

なお「鷲の一族」は「ローマ皇帝の血統」とされるが、ロムルスはニンジャなので血統は残せない。初代ローマ皇帝アウグストゥスの血統は早々に途絶えているし、帝位は男系や女系で繋がっているわけでもない。東ローマか神聖ローマの系統であろうか。

滅亡の様相

さて、冒頭の一節に「砂漠の地に十の災いが訪れ、チョップで紅海が割れ」とあるのは、明らかに旧約聖書のモーセによる出エジプトをいう。

エジプトは古くからニンジャに支配されていた。セトはAOMにおいて終始サツガイと友好関係を結んでおり、ワンソー派であったと思われるから、ハトリ派と結んだニンジャクランとセトたちがイクサをしたのであろうか。ただヘブル人がヒクソスの一派であったとするならセトを崇めていたはずであるが、このあたりは本筋から外れるので別に考えてみることとしよう。

続いて「フジサンが噴火し、大洪水が起こり、古代ローマカラテ文明が滅んだ」とある。これを繋げて読むならば、古代ローマカラテ文明滅亡の理由は「フジサンの噴火で起きた大洪水」だったのであろうか?

大洪水と言えば、ヌンジャであるカツ・ワンソーは「デウカリオンの洪水と同時期に生まれた」ともいう。上記の年表ではコラム書きで「『物理的な洪水や津波ではなく、オヒガンから大規模なエテルの波が押し寄せたことを示唆する』という説がもっとも有力である」と記されている。古代ローマカラテ文明が地中海にあったとすれば、日本のフジサンがどれほど激しく噴火しても影響はなかろうが、大洪水がオヒガンからのエテルの奔流であれば、確かにフジサンの噴火が古代ローマカラテ文明を滅ぼした可能性はある。

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……あるいは古代ローマカラテ文明を滅ぼしたのは、日本のフジサンではなく、別の火山の噴火であるかも知れない。シトカのエッジカム火山が「シトカ富士」と呼ばれたように、フジサンに擬された火山は世界中に存在している。それらが地底世界、オヒガンで結びつくとしたら、どうであろうか。

文明崩壊

ここで注目されるのが、まさに紀元前15世紀中頃に突如崩壊したクレタ島のミノア文明である。

この文明は近隣のサントリーニ島の噴火や地震による津波で大きな被害をたびたび受け、ついに北方のギリシア本土から襲来したアカイア人(ミケーネ文明を担った民)によって滅ぼされたといい、これがアトランティス伝説のモデルではないかともいう。モーセの出エジプトの時の十の災いも、このような地中海での火山噴火や津波と結びつける説がある。またトロイア王家の始祖ダルダノスは「洪水を逃れて」小アジアに渡ったといい、その母はアトラスの娘エレクトラであるという。

ただし、ニンジャスレイヤー世界においてアトランティス大陸は実在した。その沈没と共に「水」を司るツナミ・ニンジャが表舞台から姿を消し、水の要素はコリニンジャ・クランによって司られることになったとされる。これがオヒガンからのエテル洪水のことなのか、物理的に沈没して滅んだのかは定かでない。またプラトンの記す通り1万年以上前に沈没したとすれば、カツ・ワンソー出現以前のことになるため、それよりは後ということになる。おそらくはニンジャ大戦以前に起きた事件なのだろう。

従って古代ローマカラテ文明がすなわちアトランティス大陸の文明だとは限らないが、クレタ島と古代ローマカラテ文明の繋がりを示す記述はある。

マレニミル社時代、古代ローマカラテ文明の遺跡を探索していた時、彼はあるクレタ様式の壷を発見した。そこにはサンダーフォージに酷似した怪物の姿が描かれ、ギリシャ文字やラテン語やカタカナなどで様々な名が記されていたのを、彼は記憶していたのだ。(『ニンジャスレイヤー』「カース・オブ・エンシェント・カンジ」より引用)

この遺跡がどこに存在したかは明記されていないが、ギリシャ文字やラテン語が記されているからには、地中海世界のどこかのはずだ。カタカナは古代エジプトの遺跡にもあるため、古来ニンジャが使用していた共通文字と思われる。古代ローマカラテ文明の滅亡をカタクラ・フジオに語り伝えたサンダーフォージは、まさにクレタ島との繋がりがあったのだ。クレタ島には青銅製の巨大オートマトン・タロスの伝説があり、サンダーフォージやその一派がこれを制作していた可能性はある。

そもそもクレタ(Creta)とはラテン語形で、古代ギリシア語ではクレーテー(Krete)である。語源は非ギリシア語なため不明であるが、ここまで来れば「カラテ(Karate)」の訛りであることは容易に推測できる。そのような名を持つならば、古代ローマカラテ文明の聖地のひとつであったのだろう。

まとめ

整理しよう。古代ローマカラテ文明は、紀元前1500年以前に地中海世界を支配したニンジャ帝国であった。だがニンジャ大戦においてフジサン(あるいはそれに類する火山)が噴火し、大洪水(オヒガンからのエテルの奔流)が発生した。これによって大きな打撃を受けた古代ローマカラテ文明は、他のニンジャクランとの抗争に敗れて滅亡したのである。その後ローマは再建され、次第に勢力を広げて、再び地中海世界を覆う大帝国となっていった。その発展はニンジャの武力によるものであったことは言うを待たない。

クレタ人は高貴なるあなた(ゼウス)のために墓を建てた
彼らは、いつも嘘つき、たちの悪い獣、怠惰な大食漢だ
あなたは死んでいない、あなたは永遠に生き続ける
あなたがいるからこそ、我々は生かされている
(クノッソスのエピメニデス、紀元前600年頃)

【おわりです】

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