アスペクト比とTikTokの身体性
TikTokは文化に敏感なものたちが「捨てた」故に、例外的にストリートから醸成しつつある革命的なアプリだ。
TikTok、とりわけダンス動画に関する考えがある。基本的にTikTokに投稿する人たちは田奈高校を筆頭とする神奈川TikTok強豪校の一群を中心とした中学生〜高校生が多い。その中でプロのダンサーや有名人が参入してきた流れなので、真の意味でのストリートからのカルチャーとして考えられる。HiPHOPのブームは不良たちからではなく、カルチャーに敏感ないとうせいこう氏が先に手法を取り入れたというような現象は基本的に変わらない。しかし、TikTokは例外なのだ。我々はVineに間に合わなかった世代として、そして、大関れいかがまだ若者インフルエンサーとして、土佐兄弟とラジオを始めたなんて一報を聞いて小躍り!かつてのミッシングパーソンへの尊敬をこめたい。
こうした流行の流れで、私が感じる違和感は、ダンサーのTikTok踊ってみた。系動画である。私が元来、オフィシャルなダンスを習った人への甘美な経験があまりないというのもあって、どうしてもストリート育ちで、クラブで培ったあの身体的リズム感を愛してしまうという所もあるのだが、やはりTikTokにダンサーはあまりあっていない。やはり女子高生の振る舞いが真にTikTok的なのだ。というのもTikTokは画角が9:16のアスペクト比である。基本的に画角に関しては、一般的に映画(4:3)、テレビ(16:9)と違いはあるが基本的に横が広いという特質がある。メディア的王座の変遷として、テレビの次にやってきたインターネットの文脈で、そしてiPhoneという存在がアスペクト比を逆転させてしまったのだ。ちなみにインスタグラムは1:1なため過渡期のアプリケーションとして一応。縦が長いというのは、人物の前身を映すには適しているが、ダンスをするのには向いていない。つまりiPhone以降のインターネットの世界、とりわけTikTok以降の時代はダンスという文化にも革命を起こしている。まず、女子高生がするダンスはもちろんiPhoneで撮っているわけで、2人で撮る時は着座して、テーブルにファーストフード店のトレーのへりなんかにスマホをひっかけてから、横撮りにして二人の上半身が写るようにしてほぼ手の動きのみで成立させる簡素なダンスだ。現在、TikTokはアスペクト比3:4を頑なに守っており、横向きで撮っていても、見る時の画面も横向きになってしまう。これは4:3という旧来のメディア的なるものへの拒絶だ。一般的な起立した状態の踊ってみた。動画は縦向きで撮られており、やはり身体が画面に閉じ困ってしまっている印象を受ける。つまり、TikTok以後、Twitterも縦長画面を採用したり、YouTubeも#shortsのシステムを作ったように、世界的な潮流として、3:4のパラダイムシフトが起こっていることを指摘する人は私の知る限りいない。言いたいのは、ダンサーはTikTokやんな、技術とかみせるのはTikTokじゃねぇからさ!ってことサ
背景の写真も縦長画角を拒絶するnoteというオールドメディアに唾を吐くつもりで、私も写真を切りぬかないでTikTokのグルーヴ残したまま強行突破した!!
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