遥けき空

星が燃えそこねたような
ちぎれ雲が浮かび 
足を浸したくなる 

ブランコに乗る時 
靴を履いていた 
地面を蹴る時に 
まだ着く足 
守られているようで 

空の高さを知るために
風は昨日から吹くのだろうか 
開いた指の間に屋根が咲く 
散歩する人を収める 
地を蹴れなくなる日は 
忘れたふりをして……

いまも仰げる空があるなら 
今日みたいな日 
目を留めるため 
犠牲となった 
星を数えながら 
はだしになって空を混ぜた

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