汲み上げる月

蜂の巣のような鏡の前で
乾かすように姿を映す
緑の服を着ているからって
花火は打ち上がらないでしょ、
何分割もされて責められている

多角形のかたまりは
ばらすと意味になり
怖くないと話し始めまた集まりたがり
私を蜂にさせたがる
掴めない空に針を浮かべ
方角を知るそのとき
浮いた胸に実が落ちた

涼しいプールに水切りをして
月を引きこむことができたらいいのに
乾いた胸中に横切る
真新しいジュースに
差し込む光と和解して
ストローになれたのに

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