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【将棋】VSCC卵 準決勝・決勝 自戦記
ペケ子は現在、VSCC(Vtuber Shogi Challenge Cup)という、
Vtuber将棋初心者大会に参加させて頂いております。
VSCCとは、将棋初心者(基準的には将棋ウォーズ5級以下)のVtuber達16人が集い、将棋を勉強しながら競い合う、という大会になっています。
この大会には将棋の師弟関係のような「アニキ制度」というものがあり、出場者は主にアニキに指導を行ってもらい、将棋を勉強していく形となっています。
今回ペケ子はうーたアニキのご指導の下、この大会を戦っていくことになりました。
今回は準決勝・決勝の自戦記となります。
☆予選の自戦記はこちら
・対戦者紹介
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本戦はトーナメント方式、2回勝てば優勝です。
そして本戦では、佐藤天彦九段が解説をしてくださいました。
Xのアカウント:https://x.com/AMAHIKOSATOh
・準決勝 VS桃園おむさん
ペケ子は後手番でした。
お相手の戦型予測は四間飛車でしたので、四間飛車にはうーたアニキ直伝の「ミレニアム囲い」を用意していました。
しかしペケ子は予選で四間飛車に散々ミレニアム囲いを多用していた為、
対策されていると感じていましたので、対策の対策を用意して臨みました。
予想通り、お相手の戦型は四間飛車となりましたので、予定通りミレニアム囲いをしていきます。
お相手が講じる対策の想定として考えていたのは、
・ダイアモンド美濃
・64金型
・32金型
という3つに絞って、その手順を対策していました。
今回後手番なので、64金型というのはお相手が36に金を陣取る形、
32金型というのは、お相手が78に金を陣取る形となります。
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いろいろ少しの変化はあるものの、無事に想定の形へ組めました。
そしてお相手はダイアモンド美濃囲いでした。
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数手進んで、お相手は角頭を狙って歩を突いてきました。
実は数手前に86歩を突き捨てています、これがめちゃくちゃ重要なポイントです。
86歩を前もって突き捨てていないと、55歩とされた時に86角が間に合わない為です。
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本譜では行われなかった変化なのですが、
このタイミングで86角と出て飛車角を交換すると、
・角と飛車をすべて交換し終えた後に55の歩が自然と取れる
・馬が55に陣取ることができる
ということで、このタイミングが交換タイミングでした。
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本譜は角を桂馬で取ってこられたので87飛車成とし、
桂馬を取ることと、相手の飛車を攻撃していくこととしました。
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63手目、お相手の55角打。
めちゃくちゃ良い手に見えました。
33歩成や22角を捨てての33銀打、その後の24桂馬とかがめちゃくちゃ危なく感じました。
本当は攻めとして23桂打としたいところでしたが、受けと攻めを両立させるために、44桂打としました。
これは36に桂馬を跳ねていき、銀や玉を狙う手になります。
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桂馬があるとミレニアムの攻めは繋がります。
逆にこの44の桂馬が取られると、攻めがつながらなくなることを理解していたので、角を捨てて銀と交換する手順へ入っていきます。
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角道をどうにか防ぎたくて、56に歩を垂らしました。
打った瞬間、36桂馬タダで渡しちゃう、とも思ったのですが、
その後瞬時に、王手になって角に取れる良い手だと気づきました。
この辺りはちゃんと読めてないのですが、無意識のうちに出た良い手だったと思います。
VSCCの空気が、私に良い手を指させてくださいました。
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ここで角を取れることが確定したので、なんとか寄せれそうと思っていました。
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離して角を打つのがポイントですね。
46角と打ってしまうと36の地点が何もないので、27へスルスルと逃げられてしまいます。
この形だと間駒しても間駒は効かず、46角成とできる為、自陣には戻れない形ですね。
自分で指していて、非常に良い手が見えていたと思いました。
最終系はこの形で詰みとなりました。
準決勝は勝利することができました。
・決勝 VSアイシア=ソリッドさん
ペケ子は先手番でした。
何気にVSCCで初めての先手番となりました。
お相手の戦型予想は矢倉。
こちらも矢倉で対抗し、合い矢倉となる予定でした。
これまでのバシバシと展開が変わる将棋ではなく、力戦型のような、読み合いの将棋になると思ってました。
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予想通り戦型は矢倉ですが、お相手は囲いを組む前に手早く仕掛けてこられます。
これはお相手の作戦だったのでしょうか。
ペケ子の心はあんまり準備してなかったのですが、急戦にも対応できるように手順は気にしてやっていたので、駒組のほうは準備できてました。
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角と銀まできれいに交換されました。
こちらは守りはスカスカですが、銀は攻めゴマになっています。
お相手は守りは堅そうですが、現状壁銀になっているのと、
金銀はすべて守り駒になっています。
これで互角くらいかなと感じていましたが、どう攻めるかは難しかったです。
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お相手は銀冠に組まれてしまい、正面突破は難しいと判断し、飛車を中央に寄せて攻めることとしました。
実際、矢倉でもこの飛車の動きはあることは理解していたのと、銀冠を見てこちらが良いと判断しました。
この割打ちの銀はちょっと痛かったですが、金銀交換なので良しとしました。
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この飛車金両取りは数手前から狙っていた筋でした。
流石に良い角だと思っていたのですが、
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お相手の33銀打ちで困ってしまいました。
実際、ここで42金打ちとし、攻めを繋げる手はあったのですが、その手を見つけることができず、良くない手とわかっていたのですが、時間的に馬を引く手を指さざるを得なくなっていました。
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無理攻めをしてしまい、お相手の玉は詰まない形に。
逆にお相手は駒が潤沢なので、かなり厳しいと思っていました。
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不利なものはしょうがないので、75銀とし、耐える選択をしました。
実質、お相手に下駄を預けた形となります。
攻め筋を見つけられなかったのはペケ子の実力、
ここから詰ますことができればお相手の実力、
それで負けるならしょうがない感じていました。
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ここから詰ませてみろといわんばかりの、ペケ子からの挑戦状みたいになってました。
軽く駒柱ができてしまってました。
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最終的には140手で終局。
アイシア=ソリッドさんは見事な攻めで勝利、ペケ子の負けとなりました。
ただ、この王手から耐えている時、
本当に苦しいという気持ちが一切なく、本当に楽しい気持ちで将棋を指していました。
そして解説の佐藤天彦先生に
「負けそうで苦しい苦しいってだけだと、活き活きとした瑞々しい粘りって出来ない気がするんで」
と言っていただいて、もうめちゃくちゃ嬉しくてニヤニヤしてしまってました。本当に気持ち悪いこと言いますけど、この発言を録音してスマホの通知音にしたいくらいでした。
・最終結果
ペケ子は準優勝でした。
優勝まではあと一歩というところでしたが、ペケ子自身の明確な実力不足と、優勝されたアイシア=ソリッドさんの見事な攻めによる結果だったので、納得しています。
でも、このVSCCの舞台で最後まで将棋を指したいという願いが叶ったこと、戦ってくださった方々の素晴らしい努力のおかげで、最高の将棋が指せたこと、本当に感謝しています。
悔いがあるのは優勝できなかったことだけですが、それよりも楽しく、嬉しく、感謝の気持ちが100倍以上あります。
運営の方々、対局者の方々、アニキの方々、特別協力の将棋ウォーズ様や協賛の株式会社末吉商店様、将棋Cafeくりゅ~そす様、応援してくださった皆様、そしてうーたアニキ。
本当に皆様、有難うございました。
ペケ子は将棋好きの中で世界一の幸せ者だと思っています。
・まとめ
まず、良い将棋を指してVSCCを盛り上げること、楽しいものにすることに、
少しでも貢献できたことは本当に良かったと思っています。
これだけ盛り上がることができれば、きっと次回も何かしらの大会ができると思います。
今回出ることができなかった方、すぐに負けて悔しい敗退をしてしまった方も、次回の何かしらの大会に出るチャンスにつなげられたかなと思います。VSCC準優勝の立場として運営のポメヒさんには裏から圧力をかけておきます。
そして、ペケ子の将棋はこれで終わり…ではありません!
配信でも少しお話させてもらっていたのですが、
ペケ子の将棋はここがスタート地点です。
ここから始まります!
見てくださった、応援してくださった皆様には、ペケ子の将棋のスタートダッシュを見てもらったに過ぎません。
将棋でやりたいこと、たくさんあります。
対戦したい方もたくさんいます。
これからも是非応援してほしいです、宜しくお願いします!
最後に一つだけ自慢していいですか。
うーたアニキ直伝のミレニアム囲い、VSCCで無敗です。
・配信アーカイブURLはこちら
準決勝:
https://www.youtube.com/live/mvBdHSFeXYg?si=P2tpvU3U1VbyvAox
決勝:
https://www.youtube.com/live/kkNyF-35klU?si=rHsTXgoeG4fG0Cya