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歳時記と落語

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旧暦と二十四節気に基づいて、落語を紹介しています。2020年4月から語り直していきたいと思います。三代目桂米朝の『米朝ばなし』(講談社文庫)をイメージして、米朝師匠風の語り口調で…
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#季語

【歳時記と落語】鹿の角落とし

立夏を過ぎて、頃合いは初夏ということになります。新緑が萌えいでようか、蛙もそろそろ鳴き出そうかという頃合ですな。南の方ですと麦も穂を出しはじめます。  「鹿の角落とし」という言葉があります。これは春から初夏にかけての晴れた日に吹く南西の風を言います。鹿というものは、その風が吹くころに角を落として、その後にまた新しい角が生えてくるんですな。ちょうど今時分は鹿も角がないか、生えかけようかというところです。  さて、鹿といえば奈良の名物です。昔から奈良の名物は「大仏に鹿の巻き筆あ