スタマイ【服部 耀】

ピンポーン。……ピンポーン。…………ピンポーン。
「あれ?耀さん居ないのかな?こんばんわー!」
いつも訪れる時間に耀さんの部屋を訪れたのだが、チャイムを押せども押せども応答がない。明日は珍しく2人ともオフなので、ビールと一緒に美味しい焼き鳥も買ってきたんだけどな。かれこれ10分程粘ってみたのだが、ケータイの方にも連絡は入らない。…もう、帰ろうかな、…会いたかったな。しょんぼりしていると、後ろからフワッと何かが覆い被さった。「玲〜、まーたそんなに薄着でうろうろしちゃって。上着の一枚くらい羽織ってきんさーい。」振り向くと耀さんが立っていて、私の肩にシャツをかけてくれている。「耀さん!外出されてたんですね!」会えた喜びから思わず笑顔になる。すると、ほっぺとほっぺをぎゅーっと押され、頭をポンポンと撫でられた。「なーに、そんなに喜んじゃって。お利口さんなワンコだこと。」フッと微笑みながら耀さんは言った。「会えて…嬉しかったんですよ。」恥ずかしくなって俯きながらそういうと、ふわっと抱きしめられた。「あんまり可愛い事言ってると、今日は寝かせてあげられないかもねー。」耳元で囁かれて、私は顔を真っ赤にした。

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