Yes, and のマインドセット
デザイン思考のワークショップなどで非常に重要視される「Yes, andのマインドセット」についてです。
Yes, andとは、言葉の通りですが、何かのアイデアや提案に対して、「いいね、そしたら〇〇」と返答するフィードバックのマインドセットです。
否定せずに、
・「さらにこうなったら良いんじゃないか」と、提案する
・「そしたらこういうのはどう」と、広げる
・「そして〇〇」と、新たな情報を追加する
など全て、Yes and…で展開できます。
ブレインストーミングなどのグループワークや、フィードバックをする場合などに有効です。
以下2つの効果があります。
1. 発散を強める
Yes andにより、アイデアの発散を強められます。ブレインストーミングでいう便乗の法則ですので、いろんな方向に発散されていきます。
2. クリエイティビティを増幅させる
これも、結局は発散が強まることにはなるのですが、そもそものマインドセットとして、「さらに〇〇」という思考をする必要があるため、創造的にならざるを得なくなります。Yes andでフィードバックする側も、Yes andでフィードバックをされた側も、どちらも創造力が刺激され、グループ全体でクリエイティビティが増幅されます。
反対に、否定した場合は、左脳的な思考になります。問題点を見つけて否定するのはすごく簡単ですし、否定された側はそこで思考停止状態になりかねません。
上記のような2つの効果がありますので、ワークショップなどでは、「発散」させたいときに特にマインドとして持っておいた方が良いです。
スタンフォードd.schoolでも基本のマインドセットとして紹介されている
スタンフォード大学のデザイン思考の本場的なd.schoolでは、このYes andのマインドセットを徹底させます。
週に1回、誰でも参加できるd.schoolの見学ツアーがあるのですが、その際にも簡単なYes andゲームをします。
ペアになって、あるお題(例:交通渋滞を緩和させるには)に対してどちらかがまずアイデア(例:車を減らそう)を言い、
まず1回目は、必ずYes, but(いいね、でも○○○)で返答させて、それを5回くらい繰り返します。
そして2回目は、必ずYes, and(いいね、そしたら○○○)で返答させて、同じように5回くらい繰り返します。
このときに、明らかにYes, andで進めた2回目の方が創造力豊かで面白いアイデアにつながっているはずです。
ワークショップのエクササイズなどでもやったりする簡単なゲームですので、是非やってみていただけると、その違いがわかるかと思います。
日常でも使えるマインドセット
もちろん日常の中でも活用できるマインドセットです。
仕事でフィードバックするときや、新規事業アイデアを聞くときなどでも、同様に活用できるマインドセットです。否定的になると、相手の思考を停止させてしまいかねません。Yes andを使うことで、フィードバックの相手のクリエイティビティを増幅できます。
是非、ご活用いただけると幸いです!!
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