「良い」インサイトの定義
先日、インサイトについて投稿させていただきました。
インサイトとは「人を動かす言語化できない感情」という話をしましたが、「インサイトがどんなものかはわかった、じゃあ良いインサイトって何?」という話をしたいと思います。
良いインサイトって何?
良いインサイトとは何か。非常に曖昧で難しいのですが、以下が最もわかりやすいかなぁと現状では思っています。
「言われてみれば当然」、でも「聞いたことない」!
言葉通りですが、言われてみれば当然なので、新しい感じは全くしない。のですが、聞いたことはないので、新しい必要があります。というなんとも言えない領域、それが良いインサイトです。
当たり前になってしまっていて見過ごされていること、
誰も解決していない本質的な感情、
などがそうだと思います。
例えば、以前、「外出禁止/自粛」をデザイン思考で解決しようの投稿で書いたゴミ箱や信号機の例のような、「○○するのがつまらない」というインサイトは、全く当たり前のことなのですが、実は「ゴミ捨てがつまらない」という問題を本気で考えて、楽しくしようとする人は意外にいなくて、看板で「ゴミはゴミ箱に捨てましょう」と書いていたりするわけです。
実践されてみるとわかると思うのですが、この「言われてみれば当然」が、非常に厄介で、前述の通り、新しい感じが全くしないので、「うわぁ、すごいことに気づいちゃった!」とは思わないので、なんとなく消化不良になることが多いと思います。
その上で、「いや、ちょっと待てよ、でもこのインサイトってまだ誰も解決してなくない?」となれば、こっちのものです。
ですので、新しい感じがしなくても、一旦立ち止まって、もう一段深く考えてみることが大切です。
人間中心に考え、共感し、一方で言語化されていないことを言語化する作業こそが、インサイト発掘なのです。もちろんそこには正解などありませんので、あーでもないこーでもないと、がむしゃらに人に向き合うしかありません!
おそらく、言葉では理解しにくいと思いますので、ワークショップやデザインリサーチなどで是非体験いただければ幸いです。
以上、「良いインサイト」について解説しました。日常の中に、インサイトはたくさん眠っていると思いますので、是非、人々の言動の中に潜む本質を考えてみてください。
少しでもお役に立てれば幸いです。
■関連記事
・インサイトって何?
・デザイン思考の1st step: 共感
・デザイン思考 観察の事例
・デザイン思考の2nd step: 問題定義
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