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社寺散歩|漢國神社・林神社|奈良

コタツを出してぽかぽか冬支度を整えましたが胃袋はまだまだ食欲の秋 🍁...まんじゅう食べたい。
こんにちは。xicano(しかの)です。

今回は奈良市の漢國かんごう神社とりん神社です。



漢國かんごう神社

奈良県奈良市漢国町2

前投稿の率川いさがわ神社を出てやすらぎの道を北に200m、5分ほど歩くと左手に鳥居が現れます。
近鉄奈良駅はすぐそばです。

鳥居をくぐって正面に見える門が漢國かんごう神社です。
ちなみに、御朱印などを頂ける社務所は門を入る手前右手の建物です。

手水舎

本殿

三間社流造さんげんしゃながれづくり
(桃山時代)

御祭神:三座
園神そのかみ 大物主命おおものぬしのみこと
韓神からかみ 大己貴命おおなむちのみこと 少彦名命すくなひこなのみこと

古くは春日率川坂岡社かすがいさがわさかおかしゃと称した漢國かんごう神社。

推古元年(593)2月3日、大神君白堤おおみわのきみしらつつみにより園神そのかみ大物主命おおものぬしのみことの神霊が祀られました。
そののち、元正げんしょう天皇の養老元年(717)11月28日、藤原不比等ふじわらのふひとにより韓神からかみ大己貴命おおむなちのみこと少彦名命すくなひこなのみことの二座を相殿あいどのとして祀られました。

貞観じょうがん元年(859)1月27日、清和せいわ天皇時代には平安城宮内省へいあんじょうくないしょうに御祭神が勧請かんじょうされ皇室の御守護神とされました。

御神徳:医薬造酒の祖神そじん
国土経営、五穀豊穣、開運招福、縁結び、安産子育て、家内安全、夫婦和合、商売繁盛、学業成就、交通安全、病気平癒、諸芸上達


徳川家康公鎧とくがわいえやすこうよろい

漢國かんごう神社では徳川家康が身に付けたよろいのレプリカを見ることができました。(実物は奈良国立博物館にあるそうです)

慶長19年(1614)大阪冬の陣の際、木津の戦いに破れた家康が漢國かんごう神社境内の桶屋おけやに落ち忍び九死に一生を得たことから、身に付けていたよろい茶糸威胴丸具足ちゃいとおどしどうまるぐそく』を奉納されたと伝わります。

そういえば...。
以前読んだ本、武川祐たけかわゆうさんの『真田の具足師ぐそくし』で、徳川家康の甲冑を作り続けた甲冑師・岩井与左衛門いわいよざえもんの屋敷が奈良だったと記憶がよみがえりました。

りん神社

漢國かんごう神社境内に鎮座する日本唯一の『饅頭まんじゅうやしろりん神社。

狛犬より大きい狛餅 😆

ご祭神:林浄因命りんじょういんのみこと

林浄因りんじょういん

中国浙江せっこう省出身の林浄因は中国の詩人 林和靖りんなせいの末裔といわれています。
室町時代初期、京都建仁寺の龍山徳見りゅうざんとくけん禅師の弟子となった林浄因は、貞和5年(1349)に禅師の帰国に随従して来日し、漢國神社社頭(林小路)に暮らします。
そして、故国で覚えた饅頭まんじゅうむぎこ(小麦粉)であんはを包んだ蒸し物】を作り人々から好評を得ました。
..... 点心のあんを肉から小豆あずきに変えて作ろうと考案したようです。

饅頭祭まんじゅうまつり

毎年、4月19日の命日には、菓祖神・林浄因命りんじょういんのみことの偉業を称える、菓業界の繁栄を祈念する『饅頭祭』が行われています。

この時期に関西では全国のお菓子業界関係者が自社の銘菓を奉納して祈願する風景がローカルニュースで流れますね。

ちなみに...。
この命日(4月19日)は林浄因さんが望郷の念に駆られ、妻子を残して中国に帰ってしまわれた日なんだそうです。😥‼ そ、そんなぁ~

その後、残された妻子が饅頭屋として商いを続け、またその子孫たちが饅頭の技術を伝承し続けます。そして現在、東京の老舗和菓子店『塩瀬しおせ総本家』となります。

この『塩瀬総本家』さんのホームページ
【しおせミュージアム】に林浄因から続く歴史が詳しく記されていて、読み物としてもたいへん面白く読みごたえがあります。

石碑
(読めませんでした🤔)
源九郎稲荷神社
御朱印
(漢國神社と林神社  両方の印があります)


最後までご覧いただきありがとうございました。

参詣日 2024年4月12日(金)


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