純ジャパの私が抱える劣等感

Hello，大家好！我叫小冰。
皆さんこんにちは、シャオビンです。

今回は今までずっと抱えてきた劣等感についてお話ししようかなと思います。

私は両親も祖父母も純日本人、生まれも育ちも日本の所謂”純ジャパ”です。
※誤解されないように先にお伝えしておきますが、私は”純ジャパ”であることに劣等感を感じながらも、”日本人”であることに誇りを持っています。

この自分の中にある劣等感に明確に気付いたのは清華大学に入学間もない頃でした。
同じ学部にいる日本人のうち私以外の日本国籍を持つ留学生2人が、一人は幼い頃から中国育ち（ハーフかどうかは不明）、一人は日中ハーフだと知ったことがきっかけでした。後にアメリカ国籍の華僑、育ちが中国の○○人…みたいな留学生が非常に多いことになんとなく気づき始めましたのです。

全ッッッ然フェアじゃない。そう感じました。

人生不平等なんてことは頭では分かっているのですが、いざその不平等さを目の当たりにするとそれを理由に言い訳したくなる訳です。中国語を話す世界では私はそういった何らかの”中国ルーツ”を持った人には到底敵わないのだと。どれだけ努力しても追いつけないのだと卑屈になってしまったのです。

もちろん日中ハーフや中国ルーツをもった人にも様々なパターンがあることは知っています。
・片親が中国人、幼少期に中国/日本は育ち、小/中/高校生から日本/中国
・両親共に中国人、幼少期に中国/日本は育ち、小/中/高校生から日本/中国
私が出会った中では上記のパターンの人が多い気がします。

印象に残っている日中ハーフの知り合いは、片親が中国人だけれども本人は中国語に全く興味がなく、中国語も全くしゃべれないし聞き取れない、中国に行ったこともない、という男性（高学歴、社会人）。
初めて聞いたときは片親が中国人なのにあの親戚ワイワイ騒ぎに巻き込まれたことがないのかと、とても意外でした。中国の血を受け継ぎながらもそこまで中国を切り離して生きているのも珍しいなとその時は思いました。

それから両親ともに中国人、小学校高学年から日本に移住してきた女性。彼女の中国語は少し訛っていて、日本語は母語のように流暢です。中国籍だと言われないと分からないくらい。しかし、彼女は移住してきた当初、言葉の壁が原因でちゃんと勉強してこなかったことをとても後悔していました。

このように様々な境遇の”中国ルーツ”を持った人が多く存在するわけですが、渡航後、そのなんとなく感じていたこの状況は明確なものへと変化します。

留学生寮が全然留学生寮っぽくない。。。
華僑、アジア系がめちゃめちゃ多い。
南開大学の留学生寮は中東や東南アジア系の人が多かったのですが、清華大学の留学生寮では聞こえてくる中国語も中国人の中国語なんですよね。

私が清華大学でよく見かけるのは中国語はもちろん、育った土地若しくは生まれた土地の言葉も問題なく話せる人、なのです。強い。本当に強すぎる。

渡航後、教授やクラスメイトによく最初にされた質問は「あなた華僑？」です。この質問がいかに華僑の留学生が多いかを物語っていますよね。そんなレベルの高い華僑の留学生と同じような扱いされてしまったら私は詰みますよ...…？？まぁ長いこと喋ってたら間違いなくボロが出てしまうので”純ジャパ”と信じてはもらえますが、それはそれでなんだか複雑な気持ち。まだまだ修行が足りないようです。

課題一つ終わらせるにも私はできるだけ早く取り掛かり、まず日本語で大まかに作成し、中国語で清書する、そしてネイティブチェックしてもらう時間をできる限り長く取れるようにしているのですが、”中国ルーツ”を持った人はそんな面倒ことしなくていい訳です。”中国ルーツ”を持たない私は、その人たちの何倍もの労力と時間をつぎ込んでやっと同じ土俵に立てるのです。（私の場合同じ土俵にいるのかも怪しいですけどね）

そんな中で、寮ですれ違い際に”中国ルーツ”を持った人に「課題どんな感じー？」とか聞かれるとものすごく腹が立ってしまう。もともと課題の進捗状況を人に聞かれるのが嫌いな私は更に嫌悪感が増す。（他人の課題の進捗状況聞いて何になるのか本当に理解できない。他の人もまだ終わってないと安心感を得たいのですか？さっさと課題早く終わらせた方が安心できませんか？）
この質問をされる度に、「あなたたちはぎりぎりにやっても終わらせる自信があるからそうやって余裕そうにしてるんでしょ。」「心のどこかで中国語が下手で、でも毎日引き籠って机に向かってる私を馬鹿にしてるんでしょ。」と、こういう汚い感情が私の中に生まれるわけです。正直私自身こんな感情を持ってしまう自分が嫌になる。

正に劣等感が生み出した感情。

”中国ルーツ”を持った人が正直羨ましいです。
生まれ育った環境が既に2言語習得できる環境だなんて最高じゃないですか。全ての人が楽して2言語習得してる訳じゃないことも分かっていても、やっぱり羨ましい。

ただ羨ましくても、今までに出会った”中国ルーツ”を持つ人たちの苦悩も知っているから、私もそういう環境に生まれたかったという訳ではないのです。
私は日本で生まれ育って、軸に日本語という母語があり、全てを日本語で学ぶことができた。日本人という明確なアイデンティティを持って生きている。これはこれで私のかけがえのない財産だと思っています。

ただ今私が置かれている中国での状況は、明らかに不利であり、私の劣等感を増長させる原因になっています。

劣等感は人を成長させるとよく言われますが、それって劣等感に勝った場合ですよね。劣等感があまりにも大きいと、押し潰されて、苦しくて、心が壊れてしまいそうになりませんか？私は本当に辛かった。正確には今もとても辛いです。

唯一この事を話したルームメイトが、「他人と比べなくてもいい、あなたは十分頑張っている。あなたのここでの努力は私が知っている。」と言ってくれなければ私は早々に腐ってしまっていたかもしれません。
本当に彼女には感謝しています。毎日私が図書館から帰ってくると他愛ない話をして私を笑わせてくれて、本当に楽しかった。
因みに彼女が私につけたニックネームは”小Hippo(シャオヒッポー)”です。理由は私がめちゃめちゃ水飲む＆スイカ食べる姿が可愛かったから、だそうです。改名しようかな(笑)
彼女は既に帰国してしまったのですが、、、一年後に戻ってくるので再会を心の底から楽しみにしています。

まあそんな感じで、劣等感に苛まれながらも彼女のお陰で今学期を乗り切れましたが、今も劣等感がなくなることはありません。周りを気にしないように、比べないように努力はしてるんですが、なかなか難しいですよね。
何かいい対処法があれば教えてください…TT

今学期の成績が満足できるものなら、少しは自信が持てるようになるのかな。成績発表の日が怖い。。。笑

それではまた！
再见！