大量の綾波レイに殺される側の人間
『Air/まごころを、君に』の人類補完計画シーンの青葉シゲルを見ると漠然と僕も補完されたらこうやって死んでいくのかなと同情してしまう。
自分の欠けた心、例えば叶わなかった恋とか、死んでしまった伴侶とか、それぞれの想い人と一つになれて自己のATフィールド(他人と自分を隔てる壁)を消滅、つまり事実上の死を最高の形で迎える訳なんだけど、名前のあるモブキャラこと青葉シゲルだけは違った。
彼はただ大量の綾波レイに飲み込まれて恐怖の中死んでいった。
一人だけ惨めだ。もちろん綾波レイを好いていたなんて訳はないから、彼には欠けた心が無かったのだろうか?
多分誰かと一つになりたいとか思ってなかったんだろうな彼は。
そういえば作中でシンジ君と話したことないとか。
人はいるのに人間関係が狭いあの職場で仲いい人とかいたんだろうか。
仕事は一生懸命やってたように見えたけど、仕事終わりに飲みに行く人とかいたのかな。
しかも恐怖していたってことは当然死にたくなかった訳なので、欠けた心が思い当たらなくて今の世界に満足していた人間にとって人類補完計画はなんて迷惑な自爆テロなんだ。
皆は世界が終わるその瞬間に思い出すであろう人間はいますか。
僕も多分その瞬間にいたってもきっと思いつかないので、大量の綾波レイに殺されることでしょう。
あ、でもそういえば『シン・エヴァ』の特報で同僚の日向マコトと熱いグータッチしてましたね。
これは『シン・エヴァ』での彼の動向にますます注目が集まりますね。
集まりません。