【語学学習】私はこうして中国語を学んだ
你好我好大家好(ニーハオオーハオダアジャアハオ)どうもMuneです。日本でのコロナもいよいよ第4波が始まって、私を含む沢山の日本人留学生は未だ中国の学園に戻れず、おうち時間とオンライン生活を止む無く過ごしています。期待は最早できないですが、1日でも早く生活が元に戻れることを日々願っております。(元の生活ってなんだっけ)
そんなおうち時間の中で、先日、大学の友達と共に中国語の本を日本語に翻訳するという仕事を経験しました。その翻訳の仕事を通して、改めて語学学習の大切さを実感し、自分の勉強方法を見直しました。そこで、今回は私のこれまでの中国語の学び方を段階ごとに紹介してみたいと思います。中国語の勉強をしている方やこれから勉強したい方の参考になれれば幸いです。
step1:学習基盤を作って駆け出したい
さて、私は小学1、2年生の頃から中国語をちゃんと勉強しはじめたのですが、以前の記事でも紹介した通り、私は所謂混血児で、中国人の母がいた為、中国語能力がまったくの0%スタートではありませんでした。それでも、限りなく0%に近い0.05%くらいに思って頂ければ良いと思います。小さい頃は毎日何かよくわからんラジオの感覚で母の声が聞こえ、何か私に伝えたいんだなあといつも眺めていました。
そして、その母とコミュニケーションをもっと取るために、私の教育の一貫として母と共に中国語を学び始めました。
ここでの勉強のスタートが他の中国語の授業や塾の勉強方法とは異なる点があるのですが、私の中国語勉強の基盤になっていたものは中国の漢詩でした。もちろん、発音のピンイン(拼音)を一番はじめに覚えましたが、それ以降は中国の小学生が学ぶ様な簡単な唐詩などを軸に勉強しました。
その理由は、漢詩の方が文字そもそもの意味を理解しやすいからです。中国語は象形文字なので、組み合わせた単語の意味だけではなく、文字単体で意味を持つことがとても多いです。なので、漢詩の様にシンプルで文字に意味を含ませるものは、特に文字本来の意味を理解しやすいのです。
例えば、李白の詩の静夜思(静夜の思ひ)の内容では、「床前明月光,疑是地上霜」の文で、まずその文字の読み方を覚え、そこから文字の意味を一つ一つ覚えました。(床=寝床、前=前方、明=明るい、月光=月の光、疑=疑う、是=これ/〜である、地上=地上、霜=霜)こうするだけで、この文が「寝床の前に明るい月の光があって、これが地上の霜だと疑う」の様な内容であると推測できます。そして、これらの文字を調べて覚える時に、よく使われる単語などをセットで覚えることが出来ます。(疑→怀疑、明→明亮/光明 etc.)
また、この学び方の利点として、単語帳などの様に決められた分野の単語を順序良く覚える作業感を無くせるのと、自然と中国の文化や歴史に触れることが出来ます。そして、何より単語として理解するのでは無く文字の意味を記憶するので新しい単語を見た時にその単語の意味を予想し、より理解しやすくなるのです。中国語は語彙が豊富で、一生かけても覚えれないくらい量があります。なので単語を見て予想できる力はとても大切だと思います。
私はこの勉強の仕方を基盤に少しずつ中国語の語彙を増やして中国語学習をスタートしました。地道ですが、だからこそ大事なこの学習の基盤はその後の中国語勉強の発展にとても役立ちました。
step2: 聞き取り上手になりたい
step1で話した勉強方法の基盤は主に語彙を増やす、文の意味を予測し理解する面に特化していました。なので、私は自然と文字を見てだいたい意味は理解できるけど、話しかけられたら上手く聞き取れないし理解が難しいという、「読む書く聞く話す」の読むだけが出来る様な人になりました。
でもやっぱり、もっとコミュニケーションが取れる様になりたい、もっと母の話している内容が聞き取れる様になりたいと思いました。これはきっと中国語を勉強する人のほとんどが特に習得したい能力でもあると思います。
私はこの段階で、中国語のアニメを中心に勉強する様になりました。やり方としては、ディズニーアニメの中国語版や中国の西遊記のアニメを中国語字幕付きで何度も見ることでした。アニメは退屈しないし、日本語版もあるのでストーリーも把握しやすい、しかもドラマや映画に比べて対象年齢が低いので、語彙があまり難しくありません。step1の勉強で初見の言葉も何となく予想して見れる。そして、何度も見るうちに、キャラクターの話す台詞もわかる様になるので、真似して話してみたりを繰り返しました(ディクテーションもやってみた)。
この勉強方法で自然と耳が中国語に慣れる様になりました。HSKなどのリスニング問題をやるとわかると思いますが、話し手は基本的には丁寧に話してくれることが多いです。しかし実際の中国人の話は速さの緩急が多いので、アニメなどのストーリー展開と会話のある物の方がより自然な聞き取り能力を鍛えられると思います。
西遊記のアニメなどは今やYouTubeでも「西游记 动画片」と検索すると色々出てくるので、中国の学生が何を見て育ったのかを知る気持ちで見てみるのもおすすめです。(意外と日本のアニメに負けないくらい面白い)個人的におすすめなのは、中国国産なら西游记と哪吒传奇、日本のものなら一休さんとクレヨンしんちゃんです。
step3: おしゃべり上手になりたい
さて、step1とstep2の勉強を通して、私は「読む書く聞く話す」の読むと聞くと少しの話す能力がある程度身につきました。当然、聞ける様になれば、もっと話せる様になりたいと思うようになります。
正直このstepが今の私の中国語のレベルに一番直接大きく影響を与えた学習方法でした。私は大学でも「他の日本人よりも話すのと発音がうまい」と中国人の友達に褒められるので、この勉強はなかなかに活きたと思います。
その勉強方法とは、中国のドラマや映画を見ることでした。ただ、ポイントとして、出来るだけ一話完結ものやコメディジャンルのものを見る事でした。
まず、前提としてある程度の語学力がつくと、映画やドラマで学習するのは良くおすすめされると思います。ただ、大抵の場合ドラマや映画はシナリオが分厚く、話が長いです。物によっては伏線があったり話がすごくややこしいのもあります。そしてなにより、前述したアニメと比べると圧倒的に話す速度が速く、語彙が豊富になります。なので、母国語ではない言葉のドラマをまじまじと見れる集中力は限界を迎えるのがとても早いと思います。
それを解決するためにも、一話完結ものやコメディジャンルのもののドラマを題材に選ぶのをおすすめします。
そして、学習内容ですが、基本的には「中国語字幕をつけて、繰り返し見る、一言一言の話し方を真似る、シャドーイングする」という方法を私は取りました。月並ですが、やはり真似をするというのがかなり大事です。日本人の発音はどう頑張って拼音(ピンイン)を読んでもローマ字チックになり、なまりが残りやすいです。そして、中国の方と会話するとその差が物凄く顕著にわかります。と言うのも、もともとの言語学的に日本人の発音のバリエーションと中国語の発音のそれが違うのももちろんありますが、私は中国人の発音の仕方にも原因があると思います。
中国人の方の多くは話し方に何かしらのなまりがあります。日本の様な国土面積でさえ関西弁や土佐弁などの方言があって、50音にも発音に差が出るのですから、あれだけ広い国土面積で、あれだけ文字の発音にバリエーションがある中国ではなまりがあるのも自然な事かと思います。簡単に言えば、とても癖が強いんです。なので、日本人がそれを真似ようとしても正解が分からず、結局変ななまりのままになりがちです。
そこで、ドラマを特定して、その登場人物の喋りだけをしっかり聞いて発音の砕けかた、速度、語尾や癖をしっかり真似するのがとてもいいと思います。ここまで来ると100%拼音通りではなく、100%その人が話している発音に似せる努力が必要になります。(案外拼音となんか違うじゃんってキレそうなこともある)
そして、コメディドラマなどは割と中国のフランクな言い回しやギャグや感性を理解しやすく、中国人とのコミュニケーションにも役立ちます。私が当時見てて、おすすめなのは「爱情公寓」「家有儿女」です。こちらもYouTubeで調べたらたくさん出てくると思います。
発音がうまいだけで、会話はとてもスムーズになりますし、そこから成長もしやすくなるので、ぜひ試して欲しいです。
step4: Plus Ultra!!
ここから先は、HSK5級や6級を既に所得済で更に伸ばしたい方向けに、私が現在進行形で取り組んでいる中国語学習をシェアしたいと思います。
中国語で読書をして語学力と文学教養を伸ばしたい。だけど日常が忙しくてなかなか取り組めない。という方が少なからずいると思います。私もその一人です。そんな私が最近見つけて、頻繁に取り組んでいる学習方法は「微信读书」というスマホ用アプリです。WeChatを運営しているTencentが提供しているオーディオブックサービスです。
これがとてもいいアプリで、沢山の中国内外の本が全て音声と文章付きで揃えられています。読む声もバリエーション豊富で、尚且つ読み上げの速度も変更可能です。
なので、最高の読書ツールでありながら最強のシャドーイングツールでもあります。もし、気軽に中国語を摂取したい、もっと中国語の語彙を増やしたい、本を読みたいという方がいたら、是非おすすめしたいです。(営業とかではなく本当に良かったのでシェアします)
まとめ
さて、ここまで私の中国語の勉強方法を見ていただきありがとうございました。これもあくまで私個人にとって一番しっくりきた勉強方法でしたので、ひとつの参考にしていただければ幸いです。
余談になりますが、語学学習はただのツールでしかないと思います。語学を習得することがゴールではなく、習得したことによる日本語だけでは見えなかった世界を見て、関われなかった人と関わり、自身の視野を広げる事こそが一種のゴールであり、スタートだと最近になって強く実感する様になりました。
中国のことわざで「活到老学到老(生きて行く限り学び続ける)」というものがありますが、本当にその通りで、私たちも絶えず学び、知り、考えれる様に努力していきましょう。(頑張ろう)
最後になりますが、中国語を勉強している全ての方がより良い発見ができ様にと思っております。共に頑張りましょう!
さて、今回の記事を読んでくださりありがとうございました。いかがでしたか、もしよろしければ、いいねとフォローをしてくださったらとても嬉しいです。これからも私の中国での留学生活などに関する内容を主に色々と書いていこうと思います。
これからもよろしくお願いします(^v^)v