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かずさ
2020年6月8日 01:49
「しっかし、今日は大変だったなあ」 着替えを終えた店長が、首を回しながらフロアに出てきた。 先に帰り支度を整えた俺と馨佳さんは、近所のコンビニで調達してきたつまみと缶ビールを開けている。この店では、始発が動くまでの間、こうして時間を潰すのが恒例だ。「そうですね。永山さん、もう来なくなっちゃいますかねえ」「ウチは変わらず来てほしいけど、他のお客さんもいたから、しばらくは足が遠退くかもな」