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今は亡き、池袋西口の名店『キッチンチェック』

『過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

前回に続き、今回も今は亡き池袋の名店のお話。
金沢時代に食べ歩いたお店の傾向として、その殆どは海鮮系の居酒屋、お寿司屋、定食屋で残りは洋食屋とらーめん屋という感じだった。

なので、洋食に関しては結構充実していたので、都内に出戻るやいなや早いところ洋食が食いたい!というワケではなかったのだが、池袋駅西口と我が家の間の通勤路には池袋一の繁華街である西一番街が横たわっており、そこには都内でも有数の洋食の名店『キッチンチェック』が存在するのである。

ポークカツレツ

なので、やはりまた池袋に出戻ってきた以上は早いうちに『キッチンチェック』に顔を出さねば!と妻を連れて週末ランチへ。
実は2016年7月早々にお独り様で池袋に戻って来たときに、すでに2年ぶりのキッチンチェックとの再会を果たしていたのだが、以前のように妻と一緒に訪れたのは2014年7月の池袋から金沢へ引越をする直前に訪問して以来。

なので、この日は2年前と同じメニューで私はポークカツレツ。
このとんかつとも微妙に異なる、薄い衣にとんかつソースではなくデミグラスソースがかかったキッチンチェックのポークカツレツが好物なのである。
実はメニューにはないのだが、頼めばカレーにこのポークカツレツを載せてかつカレーとして出してくれたりもした。

ポークソテー

妻がよく頼んでいたのはこのポークソテー。
ポークカツレツ同様に1cm程度はある厚めの豚ロースにマッシュルーム、玉ねぎ、レーズンが入ったデミグラスソースがかかっているのが特徴だった。

まだ出戻り直後の2016年7月末時点では、相変わらず昭和生まれのオジサン&オバサンがメインの客で、若人は一組か二組程度であり、週末のランチタイムでもそんなに並ばずに入店出来ていたのだが、コロナ禍直前くらいからこのお店にもバエブームが押し寄せて、常に殆どが若人の行列が出来ていてジモティが気軽に食べにイケるようなお店では無くなってしまっていた。

コロナが明けても店前の行列は衰えることはなく、妻と最後に入店したのが2024年7月12日。
特に店内になんのお知らせもなく、その二週間後にまさか突然お店を閉めてしまうとは思ってもいなかった……

そんな『キッチンチェック』も2024年7月27日、昭和43年(1968年)創業で長く池袋の洋食文化を支え続けてきた名店も56年の歴史に突如幕を下ろしてしまった……。

厨房の様子

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