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実家の駅前にもゴールデン街がっ!?

『ランダムに選んだ過去の写真からインスピレーションを受けた小咄、コラム、戯言などを書き留める写真で二言三言。』

20代後半、お酒を得意とするワケでも無いわたしは突然新宿ゴールデン街のネオンに吸い込まれるようになっていた。
毎週末ゴールデン街に出向き、知り合いから知り合いの繫がりで一つ一つお店を開拓していき、お店の常連さん達とたわいもない話をすることに夢中になったのだ。
当然お店によって雰囲気も異なり、それはママやマスターの創り出すものとそこに溶け込み馴染んでいく常連さん達のキャラクターによって熟成される。

普段職場の飲み会で飲んでも頭が痛くなるばかりで、お酒というか飲み会というモノにまったく興味を持てないでいたのだが、このゴールデン街での体験でお酒というモノはお酒そのものを味わうだけでなく、その場の雰囲気を味わうモノなのだということを知った。

ゴールデン街ではお酒の嗜みだけではなく、世の中には様々な職種、考えの人に溢れているのだなということを勉強させてもらった。
なにかと一つの会社で働き続けるとどうしても同質的な部分に居心地の良さを感じてしまうが、異業種だけでなく、いまでいうジェンダーも様々な集まりの中にポツンと入れられると、社会的な記号ではなく自分自身という個人を強く意識せざるを得ない。

そんな貴重な経験をさせてもらったゴールデン街だが、結婚と供にそんな自由な時間が無くなって久しい。
先日久々に実家の最寄り駅の駅前をお写ン歩しながら実家に帰ろうと思ったところ、この実家の最寄り駅の駅前もわたしが上京する前と比べてすっかり廃れてしまい、そんな廃れた雰囲気を活かしてか『ゴールデン街』と名乗っているのである。


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