これぞ金沢観光飯！な『のど黒めし本舗いたる』に一足先にさよなら行脚。

『2014年夏から2016年夏に撮られた写真から、当時の二年間の金沢生活を振り返り、想い出を記録に定着させる写真で二言三言。』

とにかく2年間の金沢生活で我ながら驚いたことは、お酒が苦手であるが故に自ら入ることがなかった居酒屋にごはんを食べに出かけるようになったということである。
この変化はやはり、お酒が美味しいと思えるようになったということが大きい。
郷にはいらば郷に従えではないが、やはりお水が美味しいところのお酒は美味しく、酒の肴もその土地土地の日本酒に良くあうモノなのだということが50を前にしてようやく理解出来るようになったのである(笑)

そんな金沢生活では色んな居酒屋さんで美味しいものをいただいたが、中でも一番インパクトがあったのは一番最初にジモティのおじさんに連れて行ってもらった片町の『いたる』である。
おそらく、一番通った居酒屋も『いたる』であったであろう。
そんな『いたる』が北陸新幹線開通後にインバウンド向けに新たな形態でオープンしたのが、柿木畠の『のど黒めし本舗いたる』！！
現在はこの柿木畠の店舗はなくなり、どうやら以前通っていたいたるの片町店が『のど黒めし本舗いたる』として営業しているらしい。

そんなこちらのお店でいただけるのは、お店の名前の通りこちらの『のど黒めし』。
この一人前ののど黒めしに一匹以上ののど黒の身が隅から隅まで敷き詰められている。
パッと見でお解りのように、食べ方としてはうなぎのひつまぶしと同様である。
まずはそのままお椀によそって、軽く炙られたのど黒の風味を堪能する。
次に各種の薬味を足して、さっぱりと。

やはりなにより贅沢なのが、のど黒出汁をかけたのど黒出汁茶漬け！
こののど黒出汁、見た感じでも相当濃厚だが、１００匹以上ののど黒の頭を炙って煮出すのだそう。
まさに、のど黒のすべてを使ってのど黒めしを作り上げているのだ。

この日はランチタイムを外して、店内は一段落したところだったからか、カウンター内の店員さんといろいろと金沢の思い出話をしており、今回が食べ納めと話したところ、いろいろと気を遣っていただいて、まずは気になっていた本日の昆布〆刺身を出してくれた。
ちなみにこの日は車鯛とますの昆布〆。 金沢ではけっこう昆布〆をいただいたが、こちらの昆布〆はけっこうしっかりと昆布出汁が浸みており、そのままいただいても十分味わえる逸品！ 車鯛の透き通った透明な切り身がキレイキレイ(笑)

さらには希少部位なのど黒のもつ煮もご馳走してくれたのである。
これは美味美味！
とにかく量が少ないンで、毎日夜の部でも１８時半くらいにはなくなってしまうらしいので、お試しになりたい方は早めに入店されることをお勧めする。

そんなこんなな『のど黒めし本舗いたる』ののど黒めし。
観光客はもちろんのこと、金沢のジモティもこのような新たな食文化を大切に残していって欲しいものである。 またいつの日かっ！！